固定資産管理サービス「Shimz One BIM➕(プラス)」を提供

〜BIMを活用し3次元の仮想空間で固定資産管理を見える化・効率化〜

  • 建築

2024.11.21

清水建設(株)〈社長 井上和幸〉は、BIMの機能を活用して企業の総務担当者を煩わす固定資産管理、とりわけ什器・備品類の棚卸し業務を見える化・効率化するサービス「Shimz One BIM➕」の提供を開始します。サービスの導入費用は、BIMデータがあり、フロア面積2,500m2、管理対象となる什器・備品類が1,500点程度の新築のオフィスの場合で基本料120万円、保守費用60万円/年となります。すでに、自動車メーカー系の生産施設、金融機関系の事務所ビルなどへ導入が内定しています。

固定資産とは、企業が販売目的以外で保有する資産のうち、使用期間が1年以上、取得価格が10万円以上、減価償却の対象になるもので、オフィス内の什器・備品の多くが固定資産となります。企業の総務担当者は、個々の固定資産の取得時に、「固定資産管理番号」「固定資産名」「取得年月日」「取得価額」「耐用年数」「配置場所」などを固定資産管理台帳に記載。毎年、記載資産の所在、状態、残存簿価などを確認する棚卸しを行い、減価償却費を予算化しなければなりません。この棚卸し業務が大きな手間になっています。

一方、多くの固定資産管理システムが市販されていますが、台帳の記載とデータ共有の手間が効率化するだけで、管理上の一番の手間となる資産の所在確認や維持保全情報の入力といった棚卸し業務は一向に効率化していません。そこで当社は、BIMの機能を活用して3次元の仮想空間で固定資産管理を効率化するサービス「Shimz One BIM➕」の事業化を検討してきました。

「Shimz One BIM➕」は、いわば3次元の固定資産管理台帳です。新築ビルの場合、導入までに要する期間は約2ヶ月です。その間、顧客は固定資産管理台帳へのデータ入力、当社は事業所のレイアウト等の調査、既存BIMデータに什器・備品を配置した3次元モデル(仮想空間)の作成、台帳と3次元モデルのデータ連動などを行います。什器・備品などのBIMのファミリ(パーツ)は主要なオフィス家具メーカーが自社製品分を提供しているので、まさに“コピペ”していけば3次元モデルが出来上がります。保守には、3次元モデルのレイアウト変更(管理対象資産の移動)、クラウド利用料、ヘルプ(問い合わせ対応)などを含みます。なお、BIMデータがない場合の新たなデータ作成、特殊な什器・備品のファミリ作成は有償となります。

「Shimz One BIM➕」を導入すると、3次元の固定資産管理台帳により、総務担当者による固定資産の棚卸し業務が一変します。担当者が固定資産管理台帳に記載されている特定の資産をクリックすると、3次元モデル上の当該資産が色分け表示されるので、難なく所在を確認できます。逆に3次元モデル上の特定の資産をクリックするとファミリの属性情報とリンクする固定資産管理台帳の情報が表示され、例えばそこに維持保全情報を記入するとファミリの属性情報と固定資産管理台帳が同時に更新される仕組みになっています。

「Shimz One BIM➕」の基幹システムは、オートデスク社が提供する「Revit」形式のBIMとクラウドベースのデジタルツインソフトウエア「Tandem」です。国内ではデファクト化しているので、BIMで設計された新築ビルを中心に当サービスの導入が進むと見ており、年間100件程度の新規契約の獲得を目指します。

≪参 考≫

什器・備品を配置したBIMの3次元モデル

什器・備品を配置したBIMの3次元モデル
什器・備品を配置したBIMの3次元モデル

以上

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