デジタル技術を活用し、首里城正殿復元整備工事の現場を公開

清水建設（株）＜社長 井上和幸＞は地元大手の國場組・大米建設と共同で復元整備を進める首里城正殿について、国が推進する「見せる復興」に寄与すべく、デジタル技術を活用して「今しか見られない」工事の様子を公開します。第一弾として、7月11日撮影の現場の映像データを加工したデジタルツイン（VRデータ）を本日8月7日に、国が首里城公園ホームページの「首里城復興へのあゆみ」に、当社が当社コーポレートサイトの「事業トピックス」にアップしました。今後、2～3ヵ月ごとにデータを更新し、デジタルツインをアップデートします。

ご案内のとおり、復元整備工事の現場は素屋根に覆われていますが、「見せる復興」に相応しく、素屋根の一角に3層に分かれた見学エリアを設けています。これまで、檜柱や梁の建て方、屋根の瓦葺きなど、日々変化する工事の様子を見学できましたが、今後、内装工事が主体になっていくと「今しか見られない」工事の様子が見られなくなっていきます。

そうした中、「見せる復興」の今後の在り方を検討していた国と、定期的に撮影している施工記録データの活用方法を検討していた当社の考えが一致。当社が施工記録データを加工して、首里城正殿復元整備工事の現場内をバーチャルツアー（ウォークスルー）できるデジタルツインを制作し、「見せる復興」で活用することになりました。

施工記録データは360°カメラで撮影したものです。第一弾としてアップしたデジタルツインは、正殿外周の作業通路上の計105カ所から撮影した360°映像を繋ぎ合わせて素屋根内の空間をバーチャルに再現しています。デジタルツインにアクセスすると、あたかも正殿を覆う素屋根の中にいるような感覚で、作業通路をウォークスルーしながら、正殿外装の仕上がり状況を確認することができます。

当社は引き続き、国が推進する「見せる復興」に努めるとともに、無事故無災害で来秋の竣工を目指します。