環境配慮型アスファルト混合物「バイオ炭アスコン」を製品化

~アスファルト舗装に炭素を貯留し、カーボンニュートラルを実現~

  • 環境

2024.08.02

日本道路株式会社
清水建設株式会社

日本道路(株)<社長 石井敏行>と清水建設(株)<社長 井上和幸>は共同でこのほど、CO2固定効果のあるバイオ炭を添加した環境配慮型アスファルト混合物「バイオ炭アスコン」を開発・製品化しました。バイオ炭アスコンは、アスファルトと混合する砂の一部をバイオ炭で代替したアスファルト混合物で、一般的なアスファルト混合物と同等の施工性と品質を保持したまま、バイオ炭の添加量に応じたCO2排出削減効果が得られます。本技術開発は、清水建設がコンクリート分野で培った建材へのバイオ炭の混合ノウハウと、日本道路が保有するアスファルト合材の製造技術を融合して実現したものです。今後、日本道路がバイオ炭アスコンの製造・販売を担い、道路舗装事業への採用提案活動を進めていきます。

バイオ炭は生物資源の炭化物で、木質バイオマスを原料とするバイオ炭には、木質バイオマスが成長過程で大気中から吸収したCO2が難分解性の炭素として固定されています。バイオ炭アスコンには、炭素含有率が約9割に上り、1kgあたり実質2.3kgのCO2を固定したオガ炭を使用します。一般的なアスファルト混合物は、1tあたり約56kgのCO2を製造時に排出するとされており、1tあたり26kg(重量比2.6%)のオガ炭を添加することで、CO2排出量の収支が実質ゼロになるカーボンニュートラルを実現できます。バイオ炭アスコンの性状は、一般的なアスファルト混合物性状規格を満たしており、舗設時にも特殊な機材・重機を使用せず、通常の機械編成で施工できます。

販売製品のバイオ炭添加量は、カーボンニュートラル対応製品の26kg/tを上限に、13kg/tのカーボンハーフ対応製品等、顧客の要望に応じて調整できます。

両社は、道路舗装へのバイオ炭アスファルトの適用を進め、カーボンニュートラル社会の実現に寄与していく考えです。

以上

≪参 考≫

「舗装の環境負荷低減に関する算定ガイドブック(日本道路協会)」を参考にCO2排出量を算出した結果
「舗装の環境負荷低減に関する算定ガイドブック(日本道路協会)」を参考にCO2排出量を算出した結果
バイオ炭
バイオ炭
バイオ炭アスコン施工事例
バイオ炭アスコン施工事例

本件に関するお問い合わせ先

日本道路株式会社
営業本部 総合企画部
TEL:03-4218-4891(代表)
清水建設株式会社
コーポレート・コミュニケーション部
TEL:03-3561-1186

ニュースリリースに記載している情報は、発表日現在のものです。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がございますので、あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、お問い合わせください。