Cコンシェルジュで施工管理業務を標準化・デジタル化

〜施工管理業務のノウハウを凝縮したハブが始動〜

  • 建築

2024.06.17

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、労働時間の削減ならびに限られた労働時間の有効活用を目的に、施工管理業務の標準化・デジタル化を図る建築現場の総合ポータルサイト「Cコンシェルジュ」を構築、6月中に全国の建築現場を対象に運用を開始します。

Cコンシェルジュには、当社の施工管理業務のノウハウが凝縮されています。ユーザーは時間・場所を選ばずポータルサイトにアクセスすることで、現場における自身のタスクの抽出・遂行・進捗管理などに関する業務支援が得られます。この結果、建築の施工管理に関わる調査から計画・管理・評価に至る一連の業務が標準化・効率化します。また、ユーザーのサイトの利用内容、つまり会社の貴重な財産ともいえる施工管理データが自動的にサイト内に蓄積される仕組みを構築しているため、知識・経験の共有が進み人材育成にも貢献します。

Cコンシェルジュを構成する主要システムは、新たに開発した「工種タスク登録システム」、「技術相談システム」、「図面検討システム」、「施工計画書作成システム」及び、現場で汎用的に活用されている作業指示書発行や仮設手配、建設副産物管理など12の既存システムとなります。

工種タスク登録システムは、標準化された施工管理を展開するためのツールです。建築工事を網羅する約100工種の中から、ユーザーが担当する工事、例えば鉄筋、型枠、鉄骨等々を選択するだけで、当該工事に関して提出が必要な届出、実行すべき標準管理業務、閲覧すべき技術資料が自動的に抽出される仕組みになっています。

技術相談システムは、ユーザーからの建築技術及び生産技術の相談の申込から回答までを一貫してオンライン管理するシステムです。今までのメール等による「やり取り(相談)」をオンラインでのチャット形式に移行し、相談内容をデータとして丸ごと残し過去の事例検索が可能なデータベースを構築します。図面検討システムも同様の機能を備えており、スタッフによる設計図の課題抽出、ユーザーによる課題対応とその評価結果を管理するとともに、一連の検討結果をデータとして蓄積します。

施工計画書作成システムは、計画書の作成から監理者への電子回覧に至る首尾一貫した機能を備えています。具体的には、当社施工管理標準を織り込んだ標準雛形がユーザーの計画書作成業務を効率化するうえ、技術相談システム・図面検討システムとのデータ連携により、ユーザーは事前の技術相談記録や図面検討結果などをサイト上で参照できるので管理ポイントを適確に反映した計画書作成が可能になります。また、計画書の関係者への回覧、監理者への電子受領依頼等もサイトから実行できます。

当社は今後、Cコンシェルジュを建築の施工管理業務のハブとして活用していくことで、施工管理業務の標準化による確実な品質確保、効率化による労働時間の削減ならびに限られた労働時間の有効活用に努めます。また、施工管理データの蓄積を進め、データドリブンによる、プロジェクト上流段階からの施工計画・品質管理の最適化、受注判断をはじめ各種意思決定の迅速化を図る考えです。

以上

≪参 考≫

Cコンシェルジュの概念図

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