火災時避難安全システム

国内で初めて非常用エレベーターを避難誘導に使用する「高層病棟避難安全システム」を開発・実用化しました。
本システムは、順天堂ならびに早稲田大学との共同研究を経て実用化したもので、適用第一号は順天堂医院(仮称)B棟高層棟(文京区本郷)です。

概要

高層病棟避難安全システムの構成

建物のフロアを複数のブロックに分割する水平防火区画、患者を煙から守る加圧防排煙設備、火災を早期に検知し、自動で防火区画の閉鎖や防排煙設備の起動を行う自社開発の火災フェイズ管理型防災システム(フェイズシステム)で構成されます。水平防火区画によって分割された各ブロックには、非常用エレベーターを設置します。

火災時の機能

火災時には、フェイズシステムが出火を自動検知すると、防火区画の扉を閉鎖してフロアを2つに分割。続いて加圧防排煙設備を起動します。出火区画では煙を排出(排煙)、非出火区画では廊下に新鮮な空気を供給・加圧することで、区画間に圧力差を設けて煙の侵入を防止し、非出火区画を安全な一時避難エリアにします。

順天堂医院(仮称)B棟高層棟の場合、各フロア1,360m2で、21室・42病床を設けています。火災発生時には、出火側区画で3万2千m3/hを排煙し、非出火区画側の廊下に1万8千m3/hを給気することで、非出火区画の約175m2を火煙の影響の少ない一時避難エリアにします。設計にあたっては、当社独自の避難安全性評価(避難シミュレーション)を適用し、歩行困難な患者に対するスタッフの介助等運用実態に即した検証を行い、一時避難エリアに安全に避難できることを確認しました。

システムの概要図
システムの概要図
(仮称)B棟高層棟の病棟平面図
(仮称)B棟高層棟の病棟平面図
外観写真
外観写真

実績・実例

  • 順天堂医院(仮称)B棟高層棟(文京区本郷)

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