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ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ

本施設は、温泉数、湧出量ともに日本一で、源泉数では世界一を誇る温泉都市「別府」に建つ、大分県初の外資系ラグジュアリーホテルである。日本を代表する温泉地である別府に、世界各国からの旅慣れたエリートトラベラーを迎え入れるに当たり、「グローバルリゾートとしての設え」と「別府温泉らしさ」の単なる融合に留まらない、ここでしか体験できない唯一無二の風景の創出を図ることとした。

所在地 大分県別府市
建築主 東京センチュリー株式会社
清水建設株式会社
延床面積 14,594m2
構造・階数 RC造一部S造/地上4階 地下1階 塔屋1階
工期 2018年1月~2019年7月

GLOBAL RESORT + ONSEN CULTURE

高台の好立地を生かしたラグジュアリーグローバルリゾートの実現

敷地は高台の好立地に位置し、海と山への圧倒的眺望だけでなく、別府の各所から立ち上る湯けむりや、気候条件次第では低く垂れこめた雲海を望むことができる。グローバルリゾートとして相応しい設えを施された各機能空間はこうしたここにしかない絶景に効果的に対峙するよう計画的に配置されている。

別府随一の絶景を楽しむことができる様々な温泉体験

日本の新しい温泉・スパリゾートの象徴である露天風呂は、30年以上寝かせ、色が落ち着いた別府石の巨石群で構成。昔からそこにあったかのような野趣溢れる風景を形成しつつ、杉ルーバー製の「傘群」で覆うことで、「懐かしさ」と「新しさ」が同居した、独自性の高い風情を創り込んだ。共用部の温泉だけではなく、家族等小単位の団体で利用できるプライベートバスや、一部客室にも、源泉かけ流しの温泉を引き入れ、世界基準のサービスの元、別府の温泉を存分に楽しむことができる。

地域との連携(伝統工芸、地元建材の活用)

地元の素材・工芸が迎え入れるアプローチと別府らしさを感じられる設え

施設の中でゲストが最初に目にするアプローチには、地産地消を推進すべく、県産材である「日田杉」や、別府で採れる「別府石」といった地元の材料を積極的に活用した。また、内装材や家具、装飾品に至るまで、当地の特産品である「竹細工」をはじめとした地元の伝統工芸品やアート作品をふんだんに取り入れることで、地域経済への貢献を図るとともに、施設内の様々な場所・シーンで「別府らしさ」を感じられる施設とした。





別府の景色と繊細な木格子が宿泊客の五感を満たす客室

全客室にはゲストが周囲の豊かな自然を肌で感じることができるよう、奥行の深いバルコニーを設置するとともに、滑らかな手触りや、客室を満たす香りがもたらすヒーリング効果に期待し、ヒノキの無垢材で製作した格子間仕切りを採用することで、宿泊者の五感を刺激する客室とした。 また、ヒノキ格子に施された海外デザイナーの発案による自由曲線は、竪格子の横方向の補強の機能を持たせるべくそのディテール・レイアウトを最適化。これにより竪格子の細さの限界を追求し、日本の伝統的な格子が醸し出す繊細さをより強調する意匠とすることで、本施設のアイコニックエレメントとしての位置付けを付与した。