医薬品工場

バイオ原薬製造施設

抗体医薬品を中心に国内外で市場が拡大しているバイオ医薬品の製造は、プロセスが複雑であることから専門性の高い技術や設備を専用化する必要があります。近年、バイオ後続品(バイオシミラー)も続々と上市されつつあり、その受託製造市場にも注目が集まっています。

バイオ医薬品製造で重視すべきことは、設備の洗浄性、工程内での製品汚染防止や工程が組み換え可能なことであり、シングルユース設備を用いることが一つのソリューションとなっています。シミズは豊富な無菌製剤、バイオ系施設の経験を活かし、お客様からの与条件を基に、培養から精製工程に最適なレイアウトと設備選定のエンジニアリングを提供します。

レイアウトエンジニアリング

ダブルコリドー型

製品汚染リスクを低減させる為に、製造エリアに対する原材料・資材と廃棄物の動線を分離するレイアウトです。製造エリアを廊下や一般エリア・その他付属エリアで囲むことにより、製造エリアのバリア性を高めることができます。

細胞/ウイルス分離型

培養工程は細胞が存在し、精製工程ではウイルス不活化除去工程まではウイルスが存在しており、プロセス液の状態は様々です。各工程の特徴を考慮し細胞の有無、ウイルスの有無により空調系統を分離することにより、コンタミネーションリスクを低減した二次環境を提供します。

ボールルーム型(無柱空間)

産生された抗体等のタンパク質の生化学的性質や産生量によっては、精製工程の組み換えが必要となることがあります。精製室を無柱空間とすることにより、クロマトシステム、バッファータンクや限外ろ過設備等の自由配置が可能となり製造、工程のフレキシブル性を高めることが出来ます。

シングルユースエンジニアリング

シングルユース設備への対応

シングルユース設備サプライヤの設備ラインナップは市場の拡大と共に増加傾向であり、サプライヤごとにタンクサイズや撹拌機形状等の標準仕様が異なっております。お客様からのプロセス与条件とご予算を基に、アップストリーム・ダウンストリーム共に設備ラインナップに応じて最適なサプライヤ選定をサポートします。


シングルユースラインはチューブ溶着・溶断機や無菌・非無菌コネクターを多く使用します。選定するチューブアッセンブリによっては実生産の製造リスクやランニングコストに大きく影響があります。設計段階よりチューブ接続箇所の作業性、製品汚染リスクやチューブライン長を考慮したシングルユースアッセンブリをご提案します。

シングルユースプロセス 構築のポイント

海外機器調達

現在、シングルユース設備は海外サプライヤが主となっています。契約や詳細仕様の把握、英文図書対応など国内サプライヤに比べてハンドリングのハードルが高くなります。弊社は海外サプライヤからの調達業務やFAT・SAT・クオリフィケーション等の海外図書のGDP(Good Documentation Practice)対応含めてトータルで対応します。
サプライヤの標準クオリフィケーション実施項目以外については、シミズが別途要領書を作成しお客様の要求を満たす適格性評価を提供します。