トンネル新時代

次世代型トンネル構築システム「シミズ・スマート・トンネル」

トンネル新時代 次世代型トンネル構築システム「シミズ・スマート・トンネル」

トンネル新時代 次世代型トンネル構築システム「シミズ・スマート・トンネル」

シミズ・スマート・トンネルの概要

当社は、2018年から山岳トンネル工事、シールドトンネル工事を対象に、最新技術を用いて生産性と安全性の飛躍的向上を図る、次世代型トンネル構築システム「シミズ・スマート・トンネル」の開発を行ってきました。システムを構成するさまざまな要素技術の実証実験を重ね、実用化に向けて取り組んでいます。

現場の生産性と安全性の向上に向けた技術

「シミズ・スマート・トンネル」は、ICT、IoT、AI技術を活用した次世代型トンネル構築システムです。フィジカル空間(現場)で、切羽状況、施工機械、作業員情報など、あらゆる情報を取得し、サイバー空間での分析に基づいて、現場へフィードバックすることでトンネル現場の生産性と安全性を飛躍的に向上させます。
山岳トンネル工事を対象としたシステムでは、①ロボット施工生産システム、②山岳高度施工管理システム、③安全支援自動警報システムに分類でき、それぞれ多くの要素技術で構成しています。

①ロボット施工生産システム
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②山岳高度施工管理システム
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③安全支援自動警報システム
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①ロボット施工生産システム

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②山岳高度施工管理システム

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③安全支援自動警報システム

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①ロボット施工生産システムの要素技術

-発破掘削穿孔工程- 余掘り量低減システム「ブラストマスタ ®

山岳トンネルの効率的な発破掘削に向け、余分な掘削量(余掘り)を大幅に低減するとともに円滑な掘削仕上がり面を実現するシステム。
車載型3Dスキャナで取得した掘削形状から余掘りを評価し、それを基に発破孔の削孔位置と角度を自動調整し、地山に適した発破パターンを掘削機に自動更新することができます。

ブラストマスタの運用状況
ブラストマスタの運用状況

-発破穿孔工程- 最適発破自動設計施工システム

フルオートコンピュータジャンボで自動計測した穿孔時のエネルギーの変化を基に、地山の硬軟を可視化し、最適な発破パターンを導出するシステム。また、発破パターンを基に作成する穿孔プランをプログラミング制御が可能なコンピュータジャンボに取り込むことで、ブーム干渉のない最適な順序で自動施工が可能です。

最適発破自動設計施工システムの施工フロー図
最適発破自動設計施工システムの施工フロー図

-吹付け工程- 次世代型吹付けロボット

要素技術であるモーションキャプチャーカメラとミリ波レーダーからなる吹付けナビゲーションシステムを搭載。これらの計測値を統合してコンクリートの吹付け厚さをリアルタイムに把握、可視化できるため、遠隔施工が可能です。

-吹付け工程- 次世代型吹付けロボット

-ロックボルト打設工程- ロックボルト遠隔施工システム

穿孔、モルタル充填、ロックボルト押込み装置を一体化したボルティングユニットを搭載した2ブームロックボルト打設専用機と、モルタル自動供給装置により構成される遠隔施工システム。ロックボルトの穿孔から定着モルタル練混ぜ、充填、ロックボルト挿入の作業プロセスを機械化したことにより、従来比60%減の省人化を達成しながら、作業の安全性確保、高品質化、出来形精度の向上が図れます。

ロックボルト遠隔施工システムの概要図(左)、ボルディングユニット概要図(右)
ロックボルト遠隔施工システムの概要図(左)、ボルディングユニット概要図(右)

-覆工コンクリ―ト打設工程- トンネル覆工コンクリート自動施工ロボットシステム

山岳トンネル覆工コンクリートの打込みから締固め、打止めに至るまで一連の作業の進捗を自動制御する技術。配管組立方式に替えて可動式打込みノズルと型枠バイブレータを自動制御するPCシステムにより構成されます。これまでの人力作業を機械化することにより、施工品質のムラをなくすとともに、品質と省力化が飛躍的に向上します。

トンネル覆工コンクリート自動施工ロボットシステムの概要図
トンネル覆工コンクリート自動施工ロボットシステムの概要図

②山岳高度施工管理システムの要素技術

掘削具合の可視化技術「SP-MAPS®

3次元レーザースキャナで計測した掘削面の形状と設計形状の比較結果を基に、掘削の過不足量に応じて色分けしたマッピング画像を作成し、掘削面に直接照射する技術。作業員を切羽に立ち入らせる必要がなくなり作業の安全性が飛躍的に向上するとともに、作業効率、作業精度の大幅な向上が図れます。

切羽版SP-MAPSの概要図
切羽版SP-MAPSの概要図

トンネル掘削レーザーガイダンスシステム「Shimizu Tunnel Excavation Laser guidance System」

吹付け機に搭載した3Dスキャナや広角高精度カメラを介して、コンクリート吹付け面の出来形計測や切羽の性状評価を行う遠隔施工管理システム。吹付け機を計測装置化することで、切羽直下での目視による観察業務を回避します。また、計測データや撮影画像データが、吹付け面の出来形、吹付け厚などの調書作成や、AIによる切羽面の画像解析、性状判定に自動的に展開されるため、施工管理業務の大幅な省力化が図れます。

トンネル掘削レーザーガイダンスシステムの概要図
トンネル掘削レーザーガイダンスシステムの概要図

AIによる施工効率向上技術

トンネル切羽後方の40m地点および重機の駐機場近傍に設置したウェブカメラの映像からAIが作業状況や坑内通行可能か否かを自動判定し、その内容をリアルタイムに関係者に通知するシステム。従来、坑外から坑内切羽近くで行われている作業内容を把握することが困難で、作業内容により坑内の通行ができなくなる場合でも、その情報の伝達が遅れ、作業員や重機の待機時間が発生していました。本システムでは、リアルタイムで全員に現場の状況が通知されるため、効率的な作業工程を組むことができ、待機時間の削減を行うことが可能です。

リアルタイムで現場の状況を共有
リアルタイムで現場の状況を共有

地山予報®システム

現場で日々取得される施工データを蓄積、反映した仮想空間上で、切羽の地下水環境の経時変化を日常的にシミュレーションし、湧水に起因するリスク情報を工事関係者にタイムリーに報知するシステム。現場測定データの取得から最終的な作業員へのリスク情報の周知までの一連の流れを自動化し、現場管理者の負荷を大幅に低減することが可能です。また、将来予測を常に実施しながら施工することで想定外のリスクを大幅に減らすことができます。

地山予報システムの概念図
地山予報システムの概念図

三次元地質モデルの逐次更新システム「SG-ReGrid®

施工検討に利用する三次元地質モデルを、施工中に取得した前方探査データを反映した最新モデルに自動かつ短時間でアップデートできるシステム。切羽前方で予測される地質分布を逐次、可視化でき、そのまま数値解析モデルにも反映できるため、対策工事の検討をタイムリーに行うことが可能になります。

SG-ReGridの概念図
SG-ReGridの概念図

施工管理情報クラウド管理プラットフォーム

仮想空間(サイバー空間)と現実空間(フィジカル空間)から得られた各種データを、クラウドサービスを活用して一元管理できるデータプラットフォーム。本技術で収集、蓄積するデータを逐次更新し、次施工へフィードバックすることで、有益な情報を創出する仕組みを形成します。建設DXの推進により、生産性向上、働き方改革、担い手確保を実現します。

トンネルデータプラットフォームの概要図
トンネルデータプラットフォームの概要図

③安全支援自動警報装置システムの要素技術

みまもりマスタ®

AIによるディープラーニングを用いて、切羽崩壊の予兆現象の一つである鏡吹付けコンクリート上に発生するクラックをリアルタイムに検知、警報を発報する切羽監視支援システム。切羽下で作業が必要となる場合に本システムを使用することで、リアルタイムにクラックを検知して、肌落ち災害リスクを低減させます。

みまもりマスタ概念図
みまもりマスタ概念図

社会インフラを支える基盤の拡充

ICT、IoT、AI技術を活用したさまざまな技術の組み合わせにより、施工管理のデジタル化を推進していくことは、生産性や安全性の向上に加え、省人化や省力化、作業員の業務負荷の軽減による労働環境の改善にもつながります。今後はトンネル工事の標準技術として「シミズ・スマート・トンネル」を広く展開し、社会インフラの整備に寄与していきます。

記載している情報は、2024年3月15日現在のものです。
ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がございますので、あらかじめご了承ください。