シミズの働き方改革 ~組織全体でつくる働きやすさ~
キャリアと家庭の両立座談会
このコーポレートメッセージを実現するため、清水建設では事業として持続可能な地球環境と社会づくりに取り組むだけではなく、社員一人一人の仕事と育児の両立をサポートしています。
今回は、産休・育休を取得した社員に、働き方や育児をする上で社内の環境や各種制度についての感想を話してもらいました。 ※所属・職務内容は取材当時のものです。
Profile
- 法務部 文書グループ・主査布施 由紀さん2010年入社/キャリア採用
フレックスタイム制で働く、男の子1人と女の子1人のママ社員。休日は子どもたちと公園で遊んでいる。
- 東京支店 建築第二部・建築施工管理蒔苗 沢子さん2014年入社
女の子1人を抱え、取材当時2人目を妊娠中。2度目の産休・育休に入る予定であった。
- 土木東京支店 横浜土木営業所・土木施工管理小野田 元さん2015年入社
男の子1人のパパ。パタニティ休暇中に育児を経験し、普段から入浴や寝かしつけを行っている。
まずは清水建設に入社した経緯と現在の仕事を教えてください。
私は大学のプロジェクトで清水建設の施工管理者が描いたパース図を見たことがきっかけで、建築施工管理の仕事に興味を持ちました。就職活動をする中で、社員の方に最も人間味を感じられたのが清水建設で、第一志望でした。2020年3月から約1年の産休・育休を取り、復職後は東京支店建築第二部で施工管理のうち工務を担当しています。工務とは、設計部門と打合せを行い、竣工までを見据えて必要な建築資材を発注する業務です。
清水建設に勤める大学の先輩が就職活動の相談に親身に乗ってくれ、この会社なら自分の技術力を磨きながら大きなチャレンジができると思い入社しました。現在は横浜土木営業所で相模湖系導水路建設工事を担当しています。これは、相模湖から引いてきた水を横浜市の上水として使用するため、市内の水道施設をつなぐ導水管を新たに敷設するプロジェクトで、供給する水量を増やすとともに、耐震性にも配慮した災害に強い水道を施工します。2027年の完成を予定しています。
私はキャリア採用で入社しました。前職は刑事事件を専門とする法律事務所で働いていたのですが、転職活動をする中で建設業界に興味が湧き当社に転職しました。入社後は東京支店総務部法務グループに7年5カ月ほど所属し、その間に2回の産休・育休を取得。現在は法務部の文書グループで主査を担い、契約書の審査や建設業許可の更新をはじめ、入札に必要な経営事項審査対応業務などを行っています。
仕事と育児を両立するようになり、仕事内容や働き方はどのように変わりましたか?
入社2年目に最初の産休・育休を取得したのですが、当時は子どもがよく熱を出していて復職3日目に保育園から呼び出しを受けたのです。そのような姿を見ると、周囲は「どの程度の仕事を任せれば良いのだろう?」と思いますよね。当時の上司にとって私が初めての復職社員だったこともあり、すごく気を遣っていただきました。配慮がうれしい反面、もっと仕事をしたいというジレンマも抱えていましたね。
やさしい人が多いのが清水建設の良さだと思いますが、配慮されすぎていると感じる部分は私もありました。布施さんは当時、どのように工夫されたのですか?
共有フォルダにやるべきことを記したToDoリストや業務の工程表を作り、急な呼び出しを受けても他の人に業務を任せられる準備をし、その上で少しずつ業務量を増やしてもらいました。蒔苗さんは現場で働かれていますが、現場特有の苦労はありましたか?
やはり現場は本社に比べると女性社員が少なく、育休から復帰した女性もほとんどいなかったので周囲が私の扱いに戸惑っているのが分かり、布施さんと同じように任された仕事量はすぐに片づけて仕事が足りないアピールをしました。ただ、私の家庭では、夫の職場が保育園に近いことから、平日の育児については夫に任せ、土日については私がすべての家事を担うというように役割分担を明確に決めているため、多くのママ社員に比べると少し特殊な状況だと思います。復職してからも残業をしていますし、以前と変わらず働いていますから。
それはすごい!理想的な環境ですね。小野田さんはまだお子さんが小さいかと思いますが、何か環境や仕事の仕方は変わりましたか?
まだ妻が育休中で、メインで育児をしてくれているので、私自身の業務内容に大きな変化はありませんが、自分が不在でも業務が滞らないよう情報共有や引き継ぎの準備を普段から心掛けるようになりましたね。子どもが起きている時間帯に帰宅できそうな時はなるべく早く帰ろうと、メリハリや効率を意識して業務に取り組むようにもなりました。
育児をする上で役に立った制度はありますか?
私はやはり「パタニティ休業制度」※ですね。私が申請した時は、すでに現場内の3名の男性社員が取得済みだったためスムーズに取得できました。男性の場合、育児のスタートで出遅れると、めきめきと向上する妻の保育スキルに付いていくことが難しくなります。でも、この制度のおかげで最も手のかかる時期を妻と一緒に経験でき、子どもの面倒を見るために必要なことを学べましたね。
一人目を生んだ後にメンタルが不安定になった時期があったので、女性の視点からもこれは良い制度だと思います。一人より二人の方が心強いですからね。
土日に妻が出掛けても一人で子どもの世話ができるのは、パタニティ休業制度を取得したからだと思います。この制度は本当に役に立ちました。
個人的には「フレックス勤務制度」が便利で、今も活用しています。子どもが駄々をこねて遅刻しそうな時も出社時間をずらせば良いので焦らず準備ができ、仕事にも集中できます。
育児関連でどのような制度があるのか、当事者にならないと意識しないですよね。私も妊娠するまでまったく知りませんでした。でも、産休に入る前に各種制度について人事部の方が丁寧に教えてくれたので安心しました。復帰後は短時間勤務(勤務時間の短縮)、残業ゼロ(時間外勤務の免除)、残業24時間以内(時間外勤務の制限)など残業時間についても家庭の都合に合わせて選べます。私は「休日出勤の免除」を適用しています。復職後の働き方についても人事部が相談に乗ってくれるので、多様な制度が整っているだけではなくフォロー面でも人の温かさを感じられます。
男性目線では、パタニティ休業制度を利用後に、育休を取得する社員も増えています。私もこれから育休やフレックス勤務制度など、育児に関する制度を活用したいと思っているので、今回お二人の話を聞けてとても参考になりました。
※パタニティ休業制度
2021年10月から導入。子の出生があり、産後休業をしていない社員が、子の出生後8週間以内に最大4週間、有給で休むことができる制度。
産休・育休や育児の経験は社内や現場でどのように活きていますか?
最近は在宅勤務もできるので、つわりが酷かった後輩が在宅勤務できるように、制度を教えてあげたり、上司に働きかけたりしました。
そういうアドバイスやサポートをしてくれる先輩がいると本当に救われますよね。
そうですね。人によっては自分の体調を遠慮して言えない方もいるのだなと知りました。私も産休からの復帰当初に周囲の人からたくさん助けてもらった分、後輩たちのためにできる限りのことをしてあげたいと思っています。
私は、これから育児に挑む後輩のためにさまざまな事例を作っておこうと考えるようになりました。どういう時に休みを取りたいか周知したり、子どもが幼い間は配属先を変えないでほしいと伝えたり。配慮は十分にしてもらっていますが、もっと働きやすくなる仕組みづくりにつながれば良いなと思っています。
最近は施工管理も在宅勤務ができるようになってきました。現場の定点カメラや360°カメラを利用して自宅のPCから遠隔巡回もできます。業務効率化、役割分担、人員の増員なども含め働きやすい環境づくりは着実に進んでいます。
最後に、清水建設ならではの魅力やオススメの福利厚生があれば教えてください。
社員に無利子貸付をしてくれる制度があります。私は結婚式の費用を会社から借りました。
この制度は便利ですよね。私も現場の所長から、「リフレッシュ年休で海外旅行に行く際も使えるよ」と言われ、そんな使い方もできるのかと驚きました。
社内イントラで簡単に申請できて、給与からの天引きで自動返済されるので利用しやすいですよね。
社内における育児への理解が深く、上司や同僚が配慮してくれるため育児がしやすい会社だと思います。蒔苗さんと私はもっと仕事がしたいと思うタイプでしたが、産休・育休から復職しても役職を担うことができキャリアを伸ばせています。これから入社される方も仕事と育児をしっかり両立できるでしょうし、困ったことがあれば先輩たちが必ず力になってくれるので安心してください。