2024年 社長年頭挨拶(要旨)

  • 経営

2024.01.05

清水建設株式会社
社長 井上 和幸

年頭にあたり、従業員の皆さんに心掛けていただきたいこと、皆さんと一緒に実践していきたいことを2点お伝えします。

一つは、「適正な工期、価格、品質を前提とした事業活動を徹底し、足元を固める」ということです。昨年、建設業界では重大災害や施工不良、工期遅延が相次ぎ、当社においても、大型現場での施工不具合や工程逼迫による損益悪化が生じ、業績に大きな影響を及ぼす結果となりました。安全、品質、工程の管理は、施工管理の根幹であり、ものづくりの生命線です。今一度、基本に立ち返り、ものづくりの足元をしっかりと固めたうえで、業績の立て直しを図っていかなければなりません。他方、繁忙状況が続く中、4月から時間外労働の上限規制が建設業に適用されます。会社としても引き続き、事業量の適正化と事業ポートフォリオの最適化を図るとともに、データドリブンな意思決定も取り入れながら、全社でプロジェクトマネジメント力の強化に注力していきます。各職場や個人においても、ICT機器やデジタル技術も活用しながら働き方改革に取り組んでいただきたいと思います。また、受注活動においては、適正工期・適正価格での契約を徹底してください。

もう一つは、「良好なコミュニケーションとチームワークで、働きがいと魅力あふれる職場をつくり上げる」ということです。建設業の仕事はチームワークで行うものであり、そのためには良好なコミュニケーションが欠かせません。組織を活性化し、パフォーマンスを持続的に向上させていくうえでも、人と人の関係性や組織間の連携が重要になります。各人が互いをリスペクトし、思いやりあふれる組織風土を醸成することが肝要です。また、事業機会を拡大していくためには、オープンイノベーション、共創の姿勢を一層強化していく必要もあります。昨年開設した「温故創新の森 NOVARE」はその象徴となる拠点です。国内外を問わず、多様なスキルやビジネス構想力、志と情熱を持った人々が結集する場となり、シミズグループの競争力の源泉となる無形の資産が生み出されていくことを期待しています。併せて、建築・土木の先端技術をはじめ、SEP船やDX-Core、Hydro Q-BiCなど競争優位性のある差別化ツールの事業展開も積極的に進めていく必要があります。その原動力となるのは各人のチャレンジ精神です。全社を挙げて販路の開拓に取り組み、シミズグループの持続的成長、社会・顧客への新しい価値の提供につなげていきましょう。

以上

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