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清水建設の社寺建築・伝統建築


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明治神宮御社殿群修復工事
〜明治神宮御社殿群修復工事についてご紹介します。

明治神宮は、1920(大正9)年11月1日に、明治天皇、昭憲皇太后両御祭神をお祀りするため、東京都渋谷区に創建されました。

1920(大正9)年創建時

1945 (昭和20)年には、第二次世界大戦における空襲により社殿は焼失してしまいましたが、奉賛活動と復興事業により1958(昭和33)年に再興しました。

炎上直後の御本殿及び透塀(すきべい)

2011(平成21)年には、外拝殿の耐震補強工事も行い、その後も御社殿群の屋根の調査を続けてきました。

明治神宮外拝殿

2020(令和2)年に鎮座百年祭を迎えるにあたり、御社殿の老朽化した屋根銅板の葺き替えを中心とした修復工事を行うこととしました。それに伴う木下地の補強、錺金物(かざりかなもの)修繕、木部清掃・洗い、小口塗装、電気設備更新、避雷針設備更新、防災設備更新のほか、第三鳥居、北玉垣鳥居の建て替えも行いました。工期は2016(平成28)年から2019(令和元)年までの4年間で4期に分けて進めました。

改修工事着手前の明治神宮

神門、外拝殿、内拝殿、本殿のほか、廻廊、玉垣など全棟屋根替えを行いました。老朽化し割れや熱伸びによる浮きなどがみられた屋根銅板の葺き替えには、熱の伸縮でシワができることのないよう、エキスパンションジョイントを採用しました。さらに、補強のため銅板は既存のものよりも厚くしました。

銅板葺き替えにはエキスパンションジョイントを採用

棟や軒先等の屋根木下地の腐朽した部分は削り取り修理し、野地板の腐朽部は新規同種材にて張替とし、すき間や目違(めちがい)の大きな箇所は張り直しをしました。

色の変わっている部分が新しく取替られた野地板

錺金物は、キズ等の修理を行い、金箔押し等化粧直しをすることで元の状態に戻しました。

修理された錺金物

木部は、刷毛を使ったチリ払いによる美装工事を行いました。

刷毛によるチリ払い

小口の塗装は、元の塗装を下地まで丁寧に落とし白く塗り直し綺麗にしました。

小口塗装された斗栱(ときょう)

本殿や内拝殿の屋根葺き替えに際しては、一時的に御祭神に遷座していただく御仮殿を新築しました。屋根葺き替え後、御祭神には本殿にお戻りいただき、御仮殿は解体し、受け入れ先に移築する計画となっています。

完成した御仮殿

1・2期工事の主要な建物の仮設には、既存の建物をプリントしたメッシュシートで囲うことで工事中であっても景観を損なわないよう配慮。工事中の建物は素屋根を組み、天候に左右されない対策をし、大切な社殿をお守りしました。

仮設の際にプリントメッシュシートを採用(南神門)

内拝殿、祝詞殿、本殿は、廻廊や玉垣等で囲われており重機が近づけなかったため、一部玉垣や透塀(すきべい)を解体し、搬入路を確保した上で重機据え付けのための構台を設置。さらに、地上で組み立てた素屋根ユニットをクレーンにて揚重しレバーブロックを用いてユニットをスライドさせ、素屋根を完成させました。

本殿に設置された素屋根

明治神宮様との密接な打ち合わせとご協力をいただき、無事竣工し、鎮座百年祭を迎えられました。さらに2020(令和2)年12月には、本殿や内拝殿、外拝殿など36棟が国の重要文化財(建造物)に指定されました。

修復を終えた御社殿群



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