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トップページ > Works > 温故創新の森 NOVARE
清水建設は、2030年を見据えた長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」において時代を先取りする価値を創造する「スマートイノベーションカンパニー」を目指すべき企業像として掲げている。「温故創新の森 NOVARE」は、その実現に向けた事業構造・技術・人財のイノベーション推進の場、社会とのコミュニケーションを図る拠点として、埋立地である敷地全体を緑化等による環境創造を行い整備した。この拠点は、核となる情報発信・交流施設「NOVARE Hub」、生産革新を担う研究施設「NOVARE Lab(技術研究所潮見ラボ)」、体験型研修施設「NOVARE Academy(ものづくり至誠塾)」、歴史資料展示施設「NOVARE Archives(清水建設歴史資料館)」、当社二代清水喜助が手掛けた「旧渋沢邸」の5施設からなる。脱炭素社会におけるエネルギー利用のあり方として、複数施設をネットワーク化して都市全体でゼロ・エネルギーの実現を目指す「ネット・ゼロ・エネルギー・ソサエティ(ZES)」という考え方を実証する場として、先進技術も多数導入。街区熱融通システム「ネツノワ」により、複数建物に分散設置された熱源機器の統合制御を行い、複数建物間での熱エネルギーの融通を可能としている。ここを活用して、多様なパートナーとの共創、建設事業の枠を超えた活動を実践し、レジリエント・インクルーシブ・サステナブルな社会の実現、50年先・100年先を見据えた会社と社会の発展に貢献できる人財の育成を目指している。
- 竣工年
- 2024
- 主用途
- 事務所
- 延床面積
- 22,318.59m2
- 構造/規模
- RC造一部S造/地上4階
- ランドスケープデザイン
- 株式会社プレイスメディア
フィールドフォー・デザインオフィス
- ファニチャーデザイン
- フィールドフォー・デザインオフィス
- 照明デザイン
- Lumimedia lab 株式会社
拠点の中心機能を果たし、施設全体をつなぐ幹となるNOVARE Hubは、イノベーションを起こすためのDDRSプロセスを落とし込んだ空間構成とした。また常に変化し続けるプログラムに柔軟に対応可能なシステムや環境計画、新技術を導入し、イノベーションを推進させる新たな創造の場を実現している。アップデート可能でオンゴーイングでフレキシブルな空間とするため、必要なシャフト、機械室は窓際に集約し、トイレを含めた水回りや個室空間はボックスインボックス状に配置し可変にしている。自己効力感を高める環境の実現を目指し働き方に応じて場所を選択できる計画としており、目的に応じて利用できる個室や、仕事もできるバルコニーを設けている。オフィスの家具や植栽はすべて移動可能となっており、3階オフィスの椅子はWELL認証ながら、すべて異なる椅子となっていて、ユーザー個人が環境を選び、変えることが可能である。
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牧住 敏幸
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稲葉 秀行
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田中 初太郎
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久米 建一
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髙橋 満博
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丹羽 健二
清水建設技術研究所の一部組織が移転するNOVARELabは、建築の基本となる構造や材料の研究、建設の最先端となるロボティクスとデジタルファブリケーションの研究開発拠点である。ものづくりの革新を目指すため、最先端かつ国内最高クラスの実験施設を融合し、ロボット、構造、材料の異分野連携が図れる空間構成となっている。各分野で独立しがちな異分野研究員の交流を促進するため、中心のオフィス空間を取り囲むように実験空間を配置し、多方面に連続する空間構成とした。建設技術のイノベーション拠点となるよう、実験ゾーン、研究ゾーン、イノベーションハブが視覚的につながり、流動性ある空間となっており、さらに、Novare Hubとも一体空間を形成することで、社内外と連携しながら研究開発を行い、イノベーションを促すことを目指している。
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小川 浩平
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片山 浩一
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重盛 洸
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宮本 和明
NOVARE Academyは、ものづくりの原点を体感し、またこれからのデジタルのものづくりを探求する研修施設である。スーパーウィング工法による大空間に建築から土木までの今までの枠を超えた実寸大の実材料によるモックアップが展示されており、研修生は机上と現物を行き来しながら学ぶことができる。またこれから必要となるVR等のデジタル技術を活用した工事管理を学ぶことも可能である。これらの新旧のものづくりのプロセスを学ぶことで、ものづくりの精神と技術の継承を行う。社外の方々の利用も想定し、これからのものづくりを一緒に考えていく施設として計画している。駅に面したNovare広場や南側の多様性に配慮した植栽のある歩道に開いた建物とすることで、地域にも建設業を身近に感じていただける建設業と社会の節点となる情報発信施設にもなっている。
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金馬 貴之
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杉山 友也
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今川 彩香
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山下 美帆
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都築 弘政
当社に保管されてきた歴史資料などを展示し、清水建設220年の歩みと共に、建設業の歴史を振り返ることができる施設である。社会の変化も織り交ぜながら歴史資料を解説するコンテンツを展示しており、幅広い方々に見ていただく内容となっている。庭に開いた回廊と室内展示を回遊する体験型展示施設であり、最先端技術を使った展示空間により、先人たちによるイノベーションとも言える挑戦の歴史を展示し、新たな未来へとつないでいく。
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小林 央和
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長谷川 龍太
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野崎 紘平
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神谷 篤司
旧渋沢邸は日本社会の近代化に大きな足跡を遺した渋沢栄一と子、孫、曾孫が四代にわたり暮らした住宅である。明治11年に深川福住、現在の江東区永代に建てた表座敷が母体となり、増改築が行われ三田綱町へ移築。その後も、洋風の書斎などが当時の清水組により建設され、大蔵省へ物納された後、青森県六戸町に再度移築された経緯を持つ。明治期の創建から今日まで多くの方々がお使いになり、清水建設のみならず多くの方々が建物の維持に関わってきたこの建物を今回、当社が再び移築した。江東区指定有形文化財に指定され、日本の近代住宅史上における貴重な建造物として継承していく。
- 竣工年
- 2023
- 主用途
- 住宅
- 延床面積
- 1,191.04m2
- 構造/規模
- 木造/地下1階・地上2階
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定久 岳大
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木村 誠