
Works
春の新緑、初夏のアジサイ、盛夏の青空、秋の紅葉、冬の白雪。彩り鮮やかな箱根の四季を館内をめぐりながら楽しめるリノベーションによる宿の計画である。
丁寧な手仕事による空目地タイル壁、四季折々に色づく中庭の樹木、勾配の隙間から光こぼれる褐色の木天井。これら30年余の経験が織り込まれた時空間をキャンバスに、彩りを加えることでかつての作り手との協働を試みた。
満開の桜と寄木細工の木漏れ日で迎えるエントランス。続くラウンジは紫陽花の海に浮かぶ本棚やくつろぎの空間を計画した。「ナカニワ」に紅葉する木々を映す足湯や風を受けて揺らめく焚き火、彩りの自然光が楽しめる銀白の光壁のある大浴場。連続的に移り変わる空間が、訪れる人に時空を超えた旅へとつないでいく。
- 竣工年
- 2019
- 主用途
- ホテル
- 延床面積
- 7,673.01m2
- 構造/規模
- RC造/地下1階・地上3階(東棟)地下1階・地上4階(西棟)地下2階・地上3階(コンドミニアム棟)
- FFE
- 株式会社乃村工藝社
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加藤 万貴