CDMプロジェクトへの取り組み
シミズでは京都メカニズムの中で規定されている、クリーン開発メカニズム(CDM)のルールに則り、埋立処分場にメタンガス回収、発電設備を設けるプロジェクトを実施しています。
廃棄物埋立処分場では、廃棄物の嫌気的な分解により、二酸化炭素の25倍もの温室効果があるメタンガスが大気中に放出されています。シミズは、排出されるメタンガスを井戸、配管、吸引装置等を用いて回収し、フレアと呼ばれる燃焼設備で燃焼させるか、発電等に有効に利用して、メタンガスをより温室効果の少ない二酸化炭素にし、廃棄物埋立処分場から大気中への温室効果ガスの放出量を削減します。
これまでに、アルメニア共和国の首都エレバン市と、ウズベキスタン共和国の首都タシケント市において廃棄物埋立処分場でのプロジェクトを実施し、温室効果ガスの排出削減活動を行っています。
この2件のプロジェクトは、調査・プロジェクト設計書作成、プロジェクトの国連登録、資金拠出、詳細設計を含み、建設から運営まで一貫して行っています。
アルメニア共和国エレバン市埋立処分場メタンガス回収プロジェクト
アルメニア共和国は、旧ソ連邦の南西部、黒海とカスピ海にはさまれたコーカサス地方に位置している人口約310万人の国で、首都エレバンにはこのうち約100万人が住んでいます。
このプロジェクトは、欧州における最初のCDMプロジェクトとして2005年11月に国連に登録されました。
埋立処分場は市の周辺部に位置しており、煙や臭気などが近隣住民を困らせて来ましたが、プロジェクトの実施によってこれらの環境問題も解決しました。
- サイト名称
- :ヌバラシェン埋立処分場
- 対象人口
- :130万人
- 廃棄物搬入量
- :約15万トン/年
- 処分場運用開始
- :1986年
- スケジュール
- :2005年11月 国連登録
- 2009年 9月 運転開始
- 温室効果ガス排出
削減量(計画) - :統計28万t-CO2
- (2009年~2023年)
ウズベキスタン共和国タシケント市埋立処分場メタンガス回収プロジェクト
ウズベキスタン共和国は中央アジアに位置する旧ソ連邦の共和国で、人口は約2780万人、首都タシケントにはこのうち220万人が暮らしています。
埋立処分場は、市の中心部からは約30km離れていますが、近隣の住民からは煙や臭気に対する苦情があり、プロジェクトの実施によってこれらの環境問題も解決することができました。
- サイト名称
- :アハンガラン埋立処分場
- 対象人口
- :220万人
- 廃棄物搬入量
- :約67万トン/年
- 処分場運用開始
- :1966年
- スケジュール
- :2009年12月 国連登録
- 2011年 3月 運転開始
- 温室効果ガス排出
削減量(計画) - :統計84万t-CO2
- (2010年~2024年)