2011年9月15日
Vol.7 東京木工場がものづくり体験学習の場に
この夏、清水建設 東京木工場には多数の高校生や大学生、一般の方々が来訪され、木のものづくりを間近で見学し、体験学習する場として大いに活用されました。
サマーサイエンスキャンプで高校生たちが木のものづくりを体験学習
7月27日、日本科学技術振興財団主催の「サマーサイエンスキャンプ」「最新の木造建物をさぐる(技術研究所開催)」に参加する高校生12名が、東京木工場を訪れました。
体験学習に先立ち、当社の宮本社長から高校生の皆さんに向けて、「伝統的な木工技術を受け継ぐ東京木工場の職人たちの姿を通じて、ぜひものづくりに関心を持ち続けてほしい」と激励のメッセージが送られました。
続いて、東京木工場のベテラン職人による「木」に関する講義では、日本の木材の歴史、日本の森や林業の現状、東京木工場の歴史や業務の内容についての説明がありました。その後は木工場内を見学。初めて見る木材や単板、機械、職人たちの姿に、参加者の皆さんから都度、感嘆の声があがりました。途中、実際のプロジェクトで使用中の室内のモックアップ(原寸大の模型)に遭遇。本物と同じ内装がしつらえられた様子を見学できたことは、貴重なものづくりの現場体験となりました。
高校生の皆さんを最後に待ち受けていたのは、「かんながけ」の実体験。職人たちに直接指導を受けながら、一人ひとり、かんながけと刃の調整に挑戦しました。なかなかうまくいかず、職人に懸命に質問したり、指導を仰ぐ場面もありましたが、全員が真剣な表情で取り組む姿からは、学びへの高い意欲が感じられました。
シミズ・オープン・アカデミーにて伝統的な木工技術が多くの人の目に
8月4日、当社が開催する「シミズ・オープン・アカデミー」の2011年度第2回セミナー「木造社寺建築を探る」の最後のプログラムとして、高校生、大学生、一般の方、約50名が東京木工場を見学しました。
参加者の皆さんは、木工場の見学前に当社技術研究所で、日本の古建築の伝統技術や木造建築の解析技術、当社の設計・施工事例などについての講義を受講されたこともあり、伝統的な木工技術を継承するものづくりの様子や、職人の姿を食い入るように見つめていました。また、木材や作業に関する質問も相次ぎ、初めて見る東京木工場への関心の高さがうかがえました。
夏休み親子ものづくり体験教室を開催!
7月30日、当社社員とその家族を対象とした、夏休み親子ものづくり体験教室を行いました。これは、木に触れる心地よさ、つくることの楽しさを家族で体験してもらおうと、2007年から毎年開催しているものです。 今回は初の試みとして、8月6日に社外の関係者の方からも参加者を募り、同様の体験教室を開催しました。
当日は、本立てや物入れ、ファイルフォルダー、自由棚、飾り台の5つの課題から、つくりたいものを自由に選択。東京木工場の職人にアドバイスを受けながら、親子で協力して、木のものづくりを体験しました。
サイエンスキャンプとは
本格的な実験や実習を主体とした、高校生のための先進的科学技術体験合宿プログラム。主催は日本科学技術振興財団。
さまざまな科学技術分野で先進的なテーマに取り組んでいる大学や公的研究機関、民間企業の研究所が、夏休みや冬休み、春休みの期間中に高校生を受け入れ、第一線で活躍する研究者などが直接指導を行う。
清水建設では、同キャンプに毎年協力しており、3日間のプログラムを組んで、主に当社技術研究所で、建設技術にかかわる講義や体験学習を行っている。
シミズ・オープン・アカデミーとは
清水建設が主催する、全国の青少年や一般の方々を対象とした常設の公開講座。多彩な講座、体験プログラムやイベントを通じて、「建築技術」や「ものづくり」について学ぶことができる。いずれのプログラム、イベントも参加は無料。