2017年3月22日
Vol.61 匠の技で市民の文化拠点を創出
2016年7月、神奈川県中央部に位置する小田急電鉄および相模鉄道・大和駅の東側に、新たなまちのランドマークとなる「大和市文化創造拠点SiRiUS」が竣工しました。芸術文化ホール、屋内子ども広場、図書館、生涯学習センターが一体となった同施設は、市民生活を豊かにする文化拠点を目指してつくられました。
東京木工場は、芸術文化ホール(メインホール・サブホール)、屋内子ども広場、各棟の楽屋や洗面所などに対し、さまざまな木工事を担当しました。豊富な経験を持つ匠の技を活かし、木のぬくもりを感じる上質な空間をつくりだしています。
実際の施工では、前工程や他専門工事会社との兼ね合いもあり、工事にかけられる時間が非常に少なくなっていました。また、進行上、狭所や高所での作業が必要とされ、品質と安全を確保することも重要課題でした。そこで、作業の前に現場内にモックアップをつくり、あらかじめ手順や工法を確認したり、各専門工事会社としっかりとコミュニケーションをとり、危険の伴う作業を互いに確認しあいながら連携を図りました。そうすることで、工期内に無事故で工事を完了できました。
市の木「山ざくら」をイメージしたメインホール
腰壁のランダムリブ板が豊かな音響を生み出し、演劇から演奏会までさまざまな演目に対応しています
市の花「野菊」をイメージし、白を基調としたサブホール
全面フローリング貼りの客席床は可変式となっており、市民公演にも利用できます
メインホールにつながるホワイエ
各棟の楽屋、洗面所
大和市文化創造拠点SiRiUS
概要
- 所在地:神奈川県大和市大和南一丁目8番1号
- 竣工:2016年7月
東京木工場の主な施工概要
東棟
- メインホール:舞台、客席床木下地、客席手摺下腰壁、壁面リブ
- 階段・ホワイエ:段鼻見切り、手すり、窓台
- 楽屋:吊棚、化粧台
西棟
- サブホール:舞台、フローリング、壁面リブ、天井ルーバー
- 練習室:吊木、壁面見切り、サッシ付枠
- 社務所階段:段鼻見切り