木の可能性を探る

木の可能性を探る Vol.34 新導入のレーザー加工機を使って株主優待品を製作

2014年7月25日

Vol.34  新導入のレーザー加工機を使って株主優待品を製作

清水建設 東京木工場では、今年も株主優待品づくりに取り組み、「小物入れフック」、「マグネットものさし」、「靴べら」を制作しました。今年の製作体制も若手職人が中心。但し、これまでのように、1人の製作リーダーが3種類全てを作業を管理するのではなく、製品ごとにリーダーを決め、工程管理と品質管理の強化を図りました。また、製作の加工段階では、東京木工場に新たに導入したレーザー加工機を使用する試みにも挑戦。製品の仕様データをシステムに入力、自動加工の精度とスピードを確かめながら、材料を指定のサイズへ均一に削り出しました。製作数は3種類で合計約44,000個。その全数の仕上げ工程と検品をすべて手作業で行い、今年も株主の皆さまに自信を持ってお届けできる製品を完成させました。

新導入のレーザー加工機を使って株主優待品を製作
新導入のレーザー加工機を使って株主優待品を製作
新導入のレーザー加工機を使って株主優待品を製作
新導入のレーザー加工機を使って株主優待品を製作
新導入のレーザー加工機を使って株主優待品を製作

今回製作した株主優待品のご紹介

毎年3月31日現在の当社株主名簿に記載又は記録された株主様のうち、1,000株以上ご所有の株主様を対象に実施しています。

小物入れフック

平成26年3月31日現在 ご所有株数が10,000株以上の株主様

磁石が付く玄関扉や冷蔵庫などで、マグネット付き小物入れフックとしてお使いいただけます。印鑑などの小物を入れたり、ヒモやチェーンの付いた軽い小物を掛けたりすることができ、整理整頓に便利です。

  • 目安耐荷重は全体で300gですが、取り付ける場所等、使用状況により異なります。必ず降下・落下しないか確かめたうえでご使用ください。
  • 重い物を掛けた場合に傾き、降下・落下が生じ、壁面に傷が付いたり、木製品が破損したりする恐れがありますのでご注意ください。
  • 磁気の影響を受ける医療機器や電子機器等は故障の恐れがありますので近づけないでください。
小物入れフック

マグネットものさし(2本セット)

平成26年3月31日現在 ご所有株数が5,000株以上10,000株未満の株主様

磁石が付く冷蔵庫やスチール壁などで、メモ止めマグネット、ペントレイとして、また、目盛りが付いているので、ものさしとしてお使いいただけます。

  • メモ止めマグネットとして、A4サイズのコピー用紙数枚程度を保持できますが、上に載せるものの重さ、紙の厚さ・材質、取り付ける場所等の使用状況により異なりますので、必ず降下・落下しないか確かめたうえでご使用ください。
  • 磁気の影響を受ける医療機器や電子機器等は故障の恐れがありますので近づけないでください。
マグネットものさし(2本セット)

靴べら

平成26年3月31日現在 ご所有株数が1,000株以上5,000株未満の株主様

厚さ0.6mmの単板(薄くスライスした板)を複数枚貼り合せて、曲げ木加工にて製作した携帯可能なサイズの靴べらです。

  • 破損・変形・亀裂等が生じた場合には、安全のためご使用をお止めください。
  • 通常のご使用以上に過度な力を加えると破損の原因となりますのでご注意ください。
  • 濡れると割れ・腐りの原因となりますのでご注意ください。濡れた場合は速やかに柔らかい布で水分を拭き取ってください。
靴べら

4回目の株主優待製品の製作を終えて(東京木工場の職人からのメッセージ)

最後の仕上げまで丁寧に人の手をかけました

今回の作業で最も印象に残っているのは、靴べらの製作。靴べらは、厚み0.6mmの単板(スライスした木材)を5層重ねてできています。

その主な製作手順は以下の通りです。

  • (1)単板を短冊状に切断
  • (2)ローラーで接着剤を塗布
  • (3)半円形のオスとメスの木型に入れて、コールドプレス機で5層を圧締(あってい:接着剤を用いて圧着する作業)。
  • (4)レーザー加工機で靴べらの形状に加工
  • (5)靴べらの先端の厚みを薄く削る
  • (6)紙やすりで磨き上げ、仕上げ

圧締の工程では、作業を2月に行ったため、寒さで接着剤がなかなか硬化しない事態が発生しました。そこで、さまざまな接着剤を試したり、圧締時間を長くしたりと試行錯誤を繰り返しました。また、靴べらの先端を薄く削る作業を数人で担当したため、すべての製品が左右対称、同じ品質になるよう、自分たちで治具を考案・作製し、作業にのぞみました。.6mmの単板(スライスした木材)を5層重ねてできています。

株主優待品をはじめ『kino style』製品は、人が生活の中でよく使うもの。だからこそ、最後の仕上げまでしっかりと人の手をかける。その想いを持ち続け、今後も技術と製作管理ノウハウの向上に取り組んでいきます。

ローラーで接着剤を塗布
ローラーで接着剤を塗布
企画から完成まで約1年。やっと出来上がりました。
コールドプレス機で5層を圧締