
2011年5月25日
Vol.3 豊洲キュービックガーデン・吹き抜けラウンジのベンチを製作
このほど竣工した『豊洲キュービックガーデン』において、2階と7階の吹き抜けラウンジに、約7m四方の大きな“ベンチ”を清水建設 東京木工場が製作しました。人が集まる憩いの場で、木の温かみを直に感じながら座って休憩することができます。

※写真協力:後藤晃人

2階吹き抜けラウンジ
2階のベンチは、様々な長さでカットされた100mm角のブロック材約4,500個を使用して、複雑な三次元曲面を形成。ムク材特有の“割れ”や“ねじれ”を抑えて、伝統技術の一つ「浮造り仕上(うづくりしあげ)※」を施し、ミリ単位の精度で滑らかな曲線を表現することができました。

※浮造り仕上:木目の柔らかい部分(夏目)を削ることで、固い部分(冬目)を浮き出させ、表面に凸凹とツヤを出す仕上げ方法
完成までの工程




工場内に原寸場(実際の施工場所と同じ大きさの組立場)を設置し、1ユニット500mm×500mmに成形。三次曲面のレベルをポイントでおさえて、削りだした後に浮造り仕上


7階吹き抜けラウンジ
豊洲キュービックガーデンの7階吹き抜けラウンジにも、2階ベンチと同様の杉材を使用したベンチを製作。断面を利用して年輪を活かした2階のベンチと異なり、辺材ならではの特徴を活かして、板目・柾目(まさめ)をランダムに見えるように様々な長さの角材を並べ、組み上げました。


完成までの工程




2階同様、工場内に原寸場を設置。木材の性質を考慮したうえで、100mm角の角材約650本を、1ユニット4本で結合しています
豊洲キュービックガーデン
地上14階、地下1階で、立方体状の形が特徴的

施工概要
- 施工場所:2階及び7階吹き抜けラウンジ
- [2階ベンチ]
サイズ:W7,100mm × D7,100mm × H0~700mm(三次曲面) - [7階ベンチ]
サイズ:W7,100mm × D7,100mm × H0~900mm - 材 種:国産杉材(辺材)不燃処理及び不燃塗装仕上
- 設計監理:清水建設株式会社 一級建築士事務所
- デザイン:株式会社フィールドフォー・デザインオフィス
- 製 作:清水建設株式会社 東京木工場