木の可能性を探る

木の可能性を探る Vol.17 木の温もりとつくる楽しさを東北の子どもたちへ

2012年10月1日

Vol.17 木の温もりとつくる楽しさを東北の子どもたちへ

清水建設 東京木工場では、2012年8月23日に、宮城県本吉郡南三陸町にある志津川小学校の体育館で、「夏休みこども木工教室」を開催しました。町内の5校から小学生98人が参加し、木のものづくりを楽しみました。

東京木工場の社員たちの念願かなっての木工教室

東京木工場では、被災地の子どもたちに、木の温もりや木工の楽しさ、自らつくりあげる喜びを伝えたいと、かねてより考えていました。そこで、南三陸町で当社が災害廃棄物処理を担当していることから、今回のボランティア企画を、教育委員会と同町の学校長会に提案。それが受け入れられ、念願かなっての開催が実現しました。

当日の木工教室では、低学年(1~3年生)向けとして、キーホルダーやコースター、まな板を、高学年(4~6年生)向けとして、本棚やファイルホルダー、物入れの材料をそれぞれ用意。その中から、子どもたちがつくりたいものを選んで製作しました。

東京木工場の社員たちの念願かなっての木工教室

一緒に楽しむという気持ちを通い合わせて

東京木工場の社員たちは、子どもたちに工作の手順と道具の使い方を説明し、適宜アドバイスしながら、子どもたちの様子を見守りました。また、高学年向けの作業では、ノコギリやカナヅチを使うため、社員が道具の使い方を目の前で実践。子どもたちは真剣な眼差しでその様子を見つめていました。

試行錯誤しながらも、工作に懸命に取り組み、そして、つくりあげた作品を笑顔いっぱいで手にする子どもたち。その姿はとてもほほえましいものでした。社員自らも“一緒に楽しむ”という気持ちで臨んだ今回の木工教室。木のものづくりという同じ目的と作業を通じて、ともに過ごせた時間は、社員たちにとって貴重な経験となりました。また、子どもたちにとっても、夏休みの思い出の1ページとして、長く記憶にとどめてもらえると幸いです。

低学年の製作風景。東京木工場の社員たちは、当社のボランティア休暇を取得して、木工教室の開催と子どもたちの指導にあたりました
低学年の製作風景。東京木工場の社員たちは、当社のボランティア休暇を取得して、木工教室の開催と子どもたちの指導にあたりました
高学年の製作風景
高学年の製作風景
工場長自らが製作指導中
工場長自らが製作指導中

木工教室を通じて

ものづくりを通じて、木の優しさや温もりを子どもたちに感じ取ってほしい。そして、木に親しみ、木を使った環境を好きになってほしい…そんな思いから始めた木工教室。

本年度は、毎年恒例の夏の木工教室の他、北海道・宮城県などの遠方やイベントでも開催し、毎回若手社員が中心となって、様々な木工教室を企画しました。

この木工教室を通じて、職人気質の寡黙な匠が、子どもたちとふれあううちに話し好きに変わっていったり、幼少期における「木育」の重要性に改めて気づかされたりと、私たち自身にも思いもよらなかった効果やさまざまな発見がありました。

今後は、子どもに限らず、「男性向けのこだわり手作り家具教室」や「女性向けのお洒落な木製小物教室」など、より多くの方に木工の楽しさを味わっていただけるような催しや、『日本に健全な森をつくり直す委員会』とのコラボレーションなども行っていきたいと考えています。

木工教室を通じて
この木工教室を通じて、職人気質の寡黙な匠が、子どもたちとふれあううちに話し好きに変わっていったり、幼少期における「木育」の重要性に改めて気づかされたりと、私たち自身にも思いもよらなかった効果やさまざまな発見がありました