脱炭素のためのSHIMZ Solution

グリーン電力だけでは不十分? 2030年に向けた脱炭素化の鍵は、 施設群の“カーボンリノベーション” グリーン電力購入だけでは不十分? 2030年に向けた脱炭素化の鍵は、 “カーボンリノベーション”

「GX(グリーントランスフォーメーション)」に
ついてよくあるご質問

  • Q1

    企業活動において、なぜ脱炭素化に取り組む必要があるのでしょうか?

    A

    地球環境に配慮した企業活動が、企業の持続可能性を高めます

    2023年現在、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」の目標を掲げており、昨今では機関投資家や金融機関は投資判断において、TCFD提言・ESG経営といった環境への取り組みが評価軸のひとつになっています。また、炭素に価格を付ける「カーボンプライシング」が日本でも導入されはじめ、今後加速することが予想されます。脱炭素化への取り組みが、企業価値の向上と財務インパクトの軽減につながり、企業の持続可能性を高めるのです。

  • Q2

    脱炭素化は、グリーン電力購入だけで十分ではないでしょうか?

    A

    グリーン電力購入だけでは足りない局面になっています

    グリーン電力の購入はカーボンニュートラル化には欠かせない手段のひとつではありますが、
    グリーン電力証書等の価格は上昇傾向にあります。そこで、グリーン電力購入の比率を抑え、その他の方策と組み合わせることで、財務リスクの軽減につながっていきます。つまり、より安定的な環境経営が実現できるのです。

  • Q3

    エネルギー消費に関して、近い将来にどんなリスクが考えられますか?

    A

    エネルギー価格の高騰が、経営に打撃を与える可能性があります

    昨今、世界紛争や激甚化する自然災害に起因するエネルギー価格の上昇が顕著で、企業財務に与える影響も小さくありません。今後の価格は、紛争の状況、原子力発電所の稼働率、再エネ電力の増強など複合的な要因に左右されるため、予測が難しい状況にあります。先行きが不透明だからこそエネルギー効率を高める設備投資・省エネ化を行い、エネルギー価格に左右されにくいエネルギーレジリエンスを強化する経営が重要です。

  • Q4

    もっとも効率的な脱炭素化の施策とは何でしょう?

    A

    1つの手段に頼るのではなく、バランスの良い施策の組み合わせが最善

    残念ながら「これだけやれば良い」という施策はありません。グリーン電力の購入だけでは価格変動の懸念が残り、省エネ化だけではCO2排出量をゼロにすることはできません。脱炭素化の主な手段は3つあり、①エネルギー効率化のための積極的な省エネ改修「カーボンリノベーション」、②老朽施設に対する省エネ建築への建て替えや施設統合である「スクラップ&ビルド」、③他者からグリーン電力を購入する「カーボンオフセット」といった脱炭素化手段を組み合わせる必要があります。

    1. カーボンリノベーション

      省エネ機器への更新、断熱効果、太陽光パネル設置などの省エネ改修により、 建物のエネルギー消費を低減してCO2排出量を抑えます

    2. スクラップ&ビルド

      老朽施設における省エネ建築への建て替え、または統廃合によりCO2排出量を抑えます。

    3. カーボンオフセット

      非化石証書やグリーン電力証書といった環境価値の購入により、CO2排出量をオフセットします。毎年、価格が更新され高級化しつつあります。

  • Q5

    脱炭素化に配慮した設備更新は本当に必要ですか?

    A

    計画性のない設備更新では、CO2削減の期待はできません。20年先を見据えた、賢い施設投資が重要です。

    多くの施設群を保有する企業にとって、事業環境・事業戦略に応じた資産ポートフォリオの最適化は大きな経営課題です。ESG経営の時代、保有施設への投資判断に置いても、脱炭素化は必須のファクターになっています。しかし、従来の施設改修では、既存設備を単純更新するケースも散見され、改修後の15~20年間もその設備を使い続けることになり、CO2の削減が難しくなります。長く使い続ける設備だからこそ、20年先を見据えた判断が必要になります。

脱炭素化はグリーン電力購入
だけではありません
カーボンリノベーションを軸とした
バランスの良い脱炭素化
ご提案します

カーボンニュートラルのための積極的な省エネ改修、
それがカーボンリノベーションです

清水建設のGXソリューションの図

まずは、施設群のエネルギー効率向上を

お客様の保有する施設群を脱炭素化するためには、まずはエネルギー効率を高める設備投資が先決だと私たちは考えています。省エネ機器への更新、断熱強化などの積極的な省エネ改修「カーボンリノベーション」を主軸としてCO2排出を抑えることにより、燃料価格やグリーン電力の高騰などの不安を軽減するとともに、企業経営の安定化に貢献します。

施設群の脱炭素化コンサルティング

清水建設のGXソリューション

4つのSTEPで脱炭素化を実現

清水建設のGXソリューションでは、カーボンリノベーションを軸に、施設群のCO2排出量を分析(STEP1、2)して、対策すべき施設を洗い出し、具体的な改修メニューの立案(STEP3)をします。これに、創エネ、施設の統廃合や最小限のグリーン電力購入を組み合わせて、バランスの取れた脱炭素化シナリオ(STEP4)をご提案します。

  1. step1

    目標とのギャップを見える化

    CO2排出量の全体像を俯瞰して把握

    光熱費データや省エネ法の届け出などをもとに、現在の総CO2排出量と2030年に達成すべき目標排出量との差(ギャップ)を明確にします。個々の建物のCO2排出量だけでなく、まずは全体像を俯瞰して把握することで、目標達成に向けた取り組み方針を定めることができます。

  2. step2

    施設群のCO2排出傾向を把握

    注力すべき施設を絞り込み、順位付け

    施設ごとの築年数・床面積・階数・用途・改修履歴・エネルギーデータから、CO2排出傾向を多角的に分析。脱炭素の観点から注力すべき施設を洗い出し、順位付けを行います。排出量の多い施設が明確になることで、投資対象が定まっていきます。

    施設ごとのエネルギー消費量の図 施設ごとのエネルギー消費量の図

    各施設のエネルギー消費量を総量分析すると・・・

    多くの企業の場合、エネルギー消費が大きい施設は上位数件にもかかわらず全体の50%を消費しています。この数件を重点的に省エネ化すれば、CO2排出全体への削減インパクトは大きいものになります。

    1㎡あたりのエネルギー消費の図

    各施設の1m2あたりのエネルギー消費量を分析すると・・・

    エネルギー消費を床面積で割った、1m2あたりのエネルギー消費量が大きい施設は、エネルギー削減余地の可能性があります。こういった施設を重点的に省エネ化すれば、効率良くCO2排出を低減できます。

    詳しく見る
  3. step3

    カーボンリノベーションの立案と、
    CO2削減量の定量化

    施設特性に応じた戦略的な施策

    CO2を効率的に削減するカーボンリノベーションを立案します。脱炭素化の寄与度が大きい大規模施設に対しては、施設特性に応じた個別メニューの立案を、その他多数の小規模施設に対しては標準セットの立案により、お客様の費用負担を低減しつつ、CO2削減効果を引き出します。CO2削減量の算出には、当社が開発したエネルギーシミュレーションツール「ZEB SEEKER」を活用することで、迅速かつ最適なカーボンリノベーションを提案します。

    個別に

    個別性の高い大規模施設は、
    “徹底的”に省エネ化

    カーボンリノベーション

    個別メニューの立案
    イメージ図

    さまざまな省エネ改修メニューごとの効果を算出して、施設に合った最適なカーボンリノベーションをご提案します。建物内のエネルギー内訳も見える化されるため、より効率的に脱炭素化に取り組むことが可能です。

    まとめて

    類型化しやすい小規模施設は
    “効率的”に省エネ化

    カーボンリノベーション

    標準セットの立案
    イメージ図

    エネルギー消費傾向が近い小規模施設は、標準的な省エネ改修メニューと概算効果を整備します。設備更新時期を迎える施設に対して、省エネ検討を迅速化します。

    詳しく見る
  4. step4

    2030年に向けた
    脱炭素化シナリオのご提案

    各種方策をベストミックスしたGXソリューション

    多角的な方策で将来に備える

    清水建設のGXソリューションでは、第一に施設群のエネルギー効率を高め、エネルギー消費自体を抑えます。そして、目標に達しない分は、カーボンオフセットなどさまざまな手段を組み合わせます。これらの多角的な方策により、2030年度の目標達成に向けたバランスの良い脱炭素化シナリオをご提案します。先行きが不透明な将来に対して、安定的な環境経営の実現に貢献していきます。

STEP1〜4を繰り返し
実践することで、
脱炭素化を実現をしていきます。

CASE STUDY 導入事例

  1. 某生命保険様の事例

    カーボンリノベーションにより
    CO2排出量を

    一般的なビルより32%削減

    100件以上の不動産を所有している某生命保険会社様のカーボンリノベーション支援では、老朽化などの理由からリノベーションが予定されていた複数の施設群を分析。結果、脱炭素化の観点からCO2削減量を最大で32%(平均21%)削減させる改修提案を実施しました。その後、施設群全体の総排出量に占める割合および、2030年に向けたCO2削減ロードマップを合わせて提示することで、カーボンリノベーションだけでは達成できない削減分に対してグリーン電力の購入を検討いただいています。

  2. 某地方銀行様の事例

    削減目標に対して徹底的な
    カーボンリノベーションを提案

    グリーン電力購入量を
    20%低減

    グリーン電力の購入と施設のエネルギー効率向上への投資、どちらに軸足を置くべきか検討されていた某地方銀行様に対して、カーボンリノベーションおよび省エネ建築への建て替えによるCO2削減効果を試算しました。その結果、施設のエネルギー効率向上により、削減目標を達成するために必要なグリーン電力の購入量を20%低減できる可能性があることを示しました。この試算をもとに、今後の経営判断の材料のひとつとされています。

Solution Technology

建物の脱炭素化に
革新的なアプローチをもたらす
エネルギーシミュレーションツール

ZEB SEEKER

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