

エキサイティングで
自由な“学びの場”
2024年1〜3月、“Shimz AEC TECH”が開催されました。
AEC Techとは、米Thornton Tomasetti社・CORE Studioが
毎年ニューヨークで開催する、建築デザイン・エンジニアリング業界のテックイベントです。
”本家”AEC TECHには、世界中からコンピュテーション分野の参加者が集結し
ハイレベルな“ワークショップ”、本音トークの“レクチャー”
そして、これまでデザインツールの新たなトレンドを多く生み出してきた
“ハッカソン”が行われます。
Shimz AEC TECHも”本家AEC TECH”のコンセプトにならい
様々な分野の設計者たちが、コンピュテーション分野の専門家とともに刺激的な
「ワークショップ」「レクチャー」「ハッカソン」を開催。
エキサイティングで自由な“学びの場”づくりを試みました。
「ハッカソン」では清水建設設計部門の構造設計者をコアメンバーに
意匠や設備系の設計者や施工系などの他部門などから、トータル35名が参加。
最終日には国内外の専門家11名のゲストも加わり、審査及び表彰を行いました。
”本家AEC TECH”の胸を借りる気持ちで「トライアル(vol.0)」と位置付けました。












コンピュテーションツールの基礎から
海外最新動向まで


Karamba 3D講座、Visualize勉強会などのワークショップ。そして、CORE Studio
Heatherwick studioなど、社内だけでなく国内外のデジタルにかかわるプロフェッショナルから最新情勢を学べるレクチャーを開催しました。

本社デジタルスタジオ

NOVARE Forum

オンライン参加者















革新的なアイディアの
プロトタイプを作成
「自分と誰かの役に立つ!」「 意匠・構造・設備の分野を越えた発想」をキーワードにしたハッカソンが開催されました。1年目の社員を対象とした「設備ハッカソン」、構造系設計者などを対象とした「構造ハッカソン」に分かれ、分野横断のメンバーで取り組みました。
ハッカソンとは?
ハッカソンは、ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語で、主にIT業界で実践されています。テーマに沿ってテクノロジーを使った実験をし、新しく、面白く、革新的なアイディアのプロトタイプを作成する試みです。これによりデザイン・シンキングを体験し、刺激的なアイデアをチームで生み出す方法を学ぶことが可能となります。
テーマ

本当に役立つもの
ルール
制限時間

1日半で完成させる。
チームワーク

異なるレベルの技術を持っている3名以上の人たちと協力し合うことを経験する。
コンフォートゾーン
から抜け出す

参加は誰でも可能。知識や技術ががなくても、コンフォートゾーンから抜け出して、挑戦する。
評価基準
評価はTechnology(技術的なインパクト・新規性・応用性)、Innovation(革新的で画期的なアイディアかコンフォートゾーンから抜け出しているか)、Collaboration(協力し合う・楽しく取り組んでいるか)の3つを基準としました。革新的で心躍るようなアプリケーション、既存のopen-source技術を利用した最もクリエイティブなコンセプト、多様性を最も生かしたチームワークという要素が特に重視されました。






意匠・設備・構造の設計者17名がアイディアを発表。
テーマに沿ってチームを編成していき、8チームができあがりました。


参加者が「やりたいテーマ」「スキル」「一緒にやりたい人」などの発表を行うこと。

Mergers and Acquisitionsの略。ピッチのあと、チームを編成していくこと。

Brainstormingの略で、参加者それぞれが自由なアイデアを出していくこと。








解決する課題を決定し
チーム内でディスカッションを繰り広げ
アイディアを練っていきました。






全8作品のプレゼンテーションが完成し
最優秀受賞はビルフルが受賞しました。















参加者の声
全体を通して有意義な時間でした。
取り組み課題も分野に偏らないフラットなものだったので、他プロパーの方々と垣根を超えたコミュニケーション・コラボレーションができたと思います。
また、モノづくりの面白さを再認識できましたし、普段の業務で思うことや感じていることをワイガヤしながら若手同士共有する機会もあまりないので、そのような面でも貴重な機会だったと感じています。
また、参加者のDigital Designスキルが非常に高く(私は高くありませんが…笑)、清水建設の強みだと感じました。








ハッカソンでは、社内設計や社外の専門家の方との交流を通じて本来の設計業務に対して夢を膨らませる良い機会となりました。
デジタル技術は日々の設計業務にもはや欠かせないものですが、新しい技術が次々に登場する中、個人の努力だけでは追いつくことに限界を感じていました。
しかし、最先端を行く専門家の方々と一緒にツールを開発する機会を頂けたことで、視野を大きく広げることができたように思います。
これからはこの経験を活かし、デジタル技術を駆使した新しい建築を設計していきたいです。













コミュニティ
設計者のラーニングカーブを保つ
継続的な学びの機会を創出
清水建設設計本部では、設計者が学んだスキルの「ラーニングカーブ」を下げないための、そして設計者同士の「双方向コミュニケーションの場」をつくるための様々なイベントを開催しています。「デジタルデザインの共有知(Commons)」を生み出す場であり、コミュニティそのものでもある、リアルとバーチャルを組み合わせたその活動は「デジタルコモンズ」と名付けられ、最新ツールのハンズオンセミナーや社外の最先端で活躍する専門家によるレクチャー、アーカイブ動画のオンライン配信や社内SNSでの情報交換など多岐にわたっています。日常の担当業務だけでは限界がある「継続的な学びの機会」をつくり、おたがいに情報を発信し合うことで横のつながりを強めていきます。





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