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ライフサイクルサポート

100年先を見据えて建物に寄り添う

ホテルニューグランド。手前が1927(昭和2)年竣工の本館、奥が1991(平成3)年竣工のタワー棟

ライフサイクルサポート100年先を見据えて建物に寄り添う

ホテルニューグランド。手前が1927(昭和2)年竣工の本館、奥が1991(平成3)年竣工のタワー棟

シミズのしごとは、建てたら終わりではありません。
50年、100年先まで見据えてつくり、長きにわたっておつき合いをさせていただく。お客さまはもちろん、社会にとっても大切な資産となる建物の生涯を、より長くより良いものにするためにサポートしています。

「ホテルニューグランド」とともに歩んで90年

マッカーサー元帥や大佛次郎、チャーリー・チャップリン、ベーブ・ルースなど多数の著名人も宿泊したホテルニューグランド。1992年には横浜市認定歴史的建造物に指定、2007年には経済産業省が選んだ近代化産業遺産の認定を受けています。ヨーロピアンテイストを基調としたデザインは、横浜・山下公園前のランドマークとして親しまれてきました。
シミズが目指すのは、50年、100年先を見据えた施設づくり。1927年(昭和2年)の本館竣工以来、私たちは常にホテルニューグランドに寄り添い、建物のメンテナンスを行ってきました。歴史的価値の保存と継承、耐震化の要請、防災対応力の強化、ホテル機能の向上などを図るべく、改修を実施しています。

1927年竣工時のレインボーボールルーム
改修工事竣工後のレインボーボールルーム
「どこが変わったのかわからない」ことを目指している

最新の技術で伝統の面影を守る

2016年に実施した本館の耐震改修工事では、天井が歴史的建造物の保存部位に指定されていることを鑑み、意匠が変わらないように補強。歴史的価値の保存・継承と、耐震性の向上を巧みに両立しています。
施工にあたっては、天井の一部を正確に再現した試験体を振動台に乗せ、大規模地震を模した振動実験により、設計通りの性能が確保されていることを実証しています。また、BIM(Building Information Modeling)を最大限に活用し、正確な施工と工事の効率化を実現しました。

振動実験の様子

2種類の試験体を振動台に載せて振動実験を行った
BIMによる天井補強方法の検証。左が補強前(既存)、右が補強後

出入り大工の精神で
一生涯のおつき合いを

時代が求めた建物を、時の流れに取り残されることのないよう、
常に寄り添い、時に手を加えながら守っていく。
その昔、お客様のお宅に伺い、
「建物の具合はいかがですか?」
と訊ねていた出入り大工の精神を忘れないー。
それが、200年以上続くシミズだからこそのライフサイクルサポートだと考えています。

出入り大工の精神で一生涯のおつき合いを

Column

天井裏で見つかったウイスキーボトル

ホテルニューグランド本館の改修工事中、天井裏から古いウイスキーボトルが見つかるという出来事がありました。空のボトルの中に入っていたのは、約70年前の米軍陸軍中佐の名刺でした。
ボトルが見つかったのは、2階の宴会場「フェニックスルーム」。高さ約5mの天井は、神社や寺院で見られる木材の枠を正方形に組んだ「格天井(ごうてんじょう)」が特徴です。ウイスキーボトルは、この「格天井」に貼られた鏡板を外したところ、天井裏から見つかりました。
「フェニックスルーム」の真上は、かのダグラス・マッカーサーが滞在した「マッカーサーズスイート」。経緯は謎のままですが、歴史的建造物と長く付き合ってきたシミズならではのエピソードです。

天井裏で発見されたウイスキーボトル
本館2階フェニックスルーム
格天井の鏡板再取付の様子

工事中も景観を守る

本館の改修工事中は、ホテルニューグランドの外観をカラープリントしたシートで建物の東側壁面を覆っていました。
多くの観光客が訪れる山下公園や中華街が近くにあることから、工事中も景観を損ねないようにという配慮です。
このようなところも、シミズの品質のひとつと言えるかもしれません。

外観をカラープリントしたシート