パラメトリックモデリングによる3次元モデル自動生成プログラム
本プログラムは、土木工事の躯体設計プロセスの合理化を目的に、パラメトリックモデリングを活用して配筋施工図の3次元モデルを自動生成するものです。
背景
配筋施工図は、鉄筋コンクリート構造物を構成する鉄筋の詳細情報を含む施工用の図面で、鉄筋の形状や継手の仕様・位置、補強筋の配置場所などの情報が反映されています。配筋施工図の3次元モデルはこれまで、必要情報を手書きした躯体設計図(指示書)を基に作成し、オペレーターが手作業でモデリングを行っていました。このため、指示書の作成からモデリングまでの作業が煩雑となり、多大な労力を要するだけでなく、入力ミスなどの不具合が生じる要因となっていました。
そこで当社は、配筋施工図の3次元モデル作成業務の効率化を目的に、パラメトリックモデリングによる3次元モデル自動生成プログラムを開発しました。
プログラムの概要
本プログラムは、BIM/CIM関連のシステム開発を手掛けている(株)GELの協力を得て構築したもので、躯体のBIM/CIMモデルに鉄筋径やピッチ、形状等の必要情報を整理したパラメータデータを取り込むことで、配筋施工図の3次元モデルを生成します。具体的には、配筋情報を入力したパラメータデータをパラメトリックモデリングソフトウェア「Rhinoceros Grasshopper」に読み込み、プログラムを実行するだけで、BIMソフトウェア「Revit」上に施工図情報を反映した3次元モデルが構築されます。また、パラメータデータの入力値を修正することで、3次元モデルの形状を容易に変更できるため、モデルを適宜修正しながら施工検討を進められるようになります。
メリット
建設生産の各プロセスでBIM/CIMの活用が加速する中、本プログラムにより、多大な労力を要していた配筋施工図の3次元モデル作成業務の大幅な省力化が図れ、3次元モデルによる施工検討などBIM/CIMの活用の幅が広がります。