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アニマルパスウェイ 樹上性小動物の通り道ANIMAL PATHWAY「アニマルパスウェイ」は、清水建設が参画するアニマルパスウェイ研究会による造語で、「道路上などに人工的につくった樹上性小動物の通り道」を意味する。道路によって分断された森に棲む小動物の通り道を復元し、動物たちが安全に移動するためのもので、同研究会の働きかけに賛同した山梨県北杜市が発注者となって実現した。かつて清水建設は、山梨県大月市にニホンリス用の吊り橋を架設したことがあるが、複数の動物種が利用できるよう設計された吊り橋は、これが国内唯一の事例となる。パスウェイの形状は、開けた空間を嫌うヤマネや閉鎖空間を嫌うリスなどが、いずれも通れるよう検討を重ね、実証実験の上決定した。設置後のモニタリングの結果、アニマルパスウェイは、ヤマネをはじめニホンリスやヒメネズミなどにより頻繁に利用されている様子が確認されている。小松 裕幸2007年度土木学会環境賞受賞37vol.69

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