vol69
30/49

SIA町田SIA MACHIDA町田駅前の雑居ビルが立ち並ぶ商業密集地に計画した地上6階建のテナントビルである。狭い間口の敷地に対して、いかに埋没させず商業施設としてのランドマーク性を表現できるかが設計のポイントであった。そこで象徴的な要素として3次曲面のクレセントエッジをファサードに展開した。「3次曲面のクレセントエッジ」は光と影のコントラストによってかたちが生み出される象徴的なエッジとして演出できると共に、天空率を利用するに当たって有効に利用できる形態でもあった。設計段階で3次曲面のつくり方を試行錯誤し、管楽器からの発想で丸パイプでの構成を思いついた。曲げ易くかつ色々な角度でも垂直に支持できる丸パイプを下地に採用し、3次曲面を実現させるよう設計図に展開した。また、建物を印象付けるこの曲面をいかに創り込むかが重要である為、現場において、モックアップ・鉄骨建方等によって、曲面の曲率やディテールを確認し、美しい曲面を実現させた。また外装にモアレを表現したグラフィックパターンと照明計画を施す事によって、より一層象徴的な建物となり、雑多な商業の街並みを活性化させた。嶋田 将吾28vol.69

元のページ 

page 30

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です