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25vol.69三翠園SANSUIEN三翠園は、重要文化財旧山内家下屋敷長屋を有する土佐藩十五代藩主山内容堂公別邸であった敷地に建つ開業60年を超える高知有数のホテルである。改修設計にあたり、ホテル名である「三翠園」の名の由来である三つの翠(庭園の翠・借景たる筆山の翠・鏡川の翠)と山内家の「お屋敷の復活」を価値再生のテーマとした。お城の石垣をモチーフとした粗い石張りのエントランスと、フローリングと垂木をモチーフにした梁型によりお屋敷の縁側をイメージするロビーを設けた。ロビーからは、日本伝統の円窓をイメージした特許申請中のマンサード型耐震フレームを設けた半円形の窓より日本庭園が一望できろ。窓際に設けた外部水盤からの反射光が天井面に揺らぎを与え、フローリングに反射する姿により、庭園に向けた円窓が完成する。また各所にお屋敷及び高知を想起する素材・イメージを配し、お客様をお迎えする空間としての設えと安心の両立を実現することができた。大村 昌聡リジェネレーション建築再生展・第8回設計アイディアコンテスト入賞

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