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KDX豊洲グランスクエア KDX TOYOSU GRAND-SQUARE大スパンのオフィス空間が社会のニーズとして求められる昨今の流れの中で、本案件でも同様に大規模オフィス空間が求められた。大規模オフィスはその性格ゆえに外部環境とのつながりが希薄になりがちだが、本案件では中央に21m×15mのアトリウムを設けることで、自然光をふんだんに取り込み、照明はアトリウムの輪郭を浮かび上がらせる配置を行うことで、光溜まりのような空間づくりを目指した。結果として爽やかな自然光を求めて人々が集まり、その賑わいが各階からあふれ出ることで一体感のある空間を演出している。昼間は自然光のみでも明るいアトリウムを実現するべく、光ダクトの理論によって、天窓の光が反射しながらも底部まで降り注ぐ環境とした。吹抜の袖壁をグロスのあるアルミアルマイト材で囲むことで光の反射板と見立て、更に織目調の孔空きパネルとすることで吸音効果を高めている。広いオフィス空間の中に光のコアを設けることで自然とのつながりを感じることのできる執務空間を提案した。今井 宏23vol.69

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