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いすゞ自動車新事藤沢工場 新事務棟ISUZU FUJISAWA R&D CENTER1916年創業のいすゞ自動車は国内の現存自動車メーカーの中では最古の歴史を誇っており、主力の藤沢工場でもモダニズムの流れを汲んだ美しい工場群が配置されている。本計画では、敷地内に分散した開発部門を再結集し、業務の効率的な遂行とクリエイティブな研究開発環境の実現が望まれた。ヒアリングを進めるうち、どの部門にも相当数のミーティングルームが必要なことが明らかになった。そこで執務空間が1フロア80m×45mというメガフロアの窓際にミーティングルームを配置する計画とした。どの席からもアクセスの容易な位置にミーティングルームを置くことにより、会議のみならず、個人のコンセントレーションスペースとしてフレキシブルに利用可能である。また、未利用時に事務室からの空気を経由させ排気することにより、このミーティングルームは簡易的なダブルスキン構造の役目を果たしている。カーテンウオールに穿たれた穴は、窓際に配置された空調機への給排気を行い、さらにはインナーのミーティングルームと同様に使用されることを想定したアウトドアのミーティングスペースでもあり、構内の緑を享受する新しいワークスタイルの提案を行った。長嶺 博21vol.69

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