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MYOJOIN TEMPLE妙定院 伽藍整備首都高速道路・都道・ビル・地下鉄等に挟まれた都心の中で、「悪環境を克服し、人々にやさしく、地域に開かれた寺院を目指す」という基本理念のもと、戦災や道路拡幅により変形した境内を、創建当時の伽藍を参考に再構築した。環境改善として騒音・振動・日照・防塵対策を行い、建物内外共に極力段差をなくし、本堂、書院は下足仕様で入り易くし、寺院としての安らぎを提供した。登録文化財の土蔵は一般公開しやすい場所に移築し多目的ホール「法然堂」とともに地域の新しい拠点として、各種集会や催しが出来るようにした。伝統木造である本堂は創建当時の雰囲気を継承しながら、端正な外観を表現している。建物の耐久性をより確保するために、良材の国産檜を選び抜き、柱・長押・貫などの軸部の接合部には金物を使用せず、改良した継手・仕口を採用している。構造は、独自に開発し実大実験による検証も行っている耐震板壁、古代長押などを組み合わせた「新・耐震化伝統木造架構」を採用し、耐震性の向上を図った。柿澤 英之ディスプレイデザイン賞2008入選通し柱仕口12vol.69

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