
2つの道を同時に走る
楽しさがある。

上肢障がい 階戸 健太 しなと けんた
- 2022年度入社
- 東京支店 建築第二部

競技もキャリアも、
どちらも諦めない。
就職活動では、陸上競技(100m走)と仕事が両立できるかどうかという視点を持って取り組んでいました。実は、当時アスリート採用※枠で選考が進んでいた企業もあり、どの企業に入社するかを迷っていました。 その時、清水建設の人事部の方が社内で働いているパラアスリートの人たちと会う機会を設けてくれたんです。その人たちから直接話を伺い、障がいがあっても仕事と競技を両立し、自分らしく働ける環境があることに安心しました。また、清水建設なら、セカンドキャリアを見据えた今後の人生設計をイメージできると思いました。
アスリート採用とは、企業に社員として籍を置きながら競技に打ち込むアスリートの雇用形態の一つ。清水建設では、障がい者採用の社員も平等に一社員として扱う方針で、セカンドキャリアを支援したいという考え方からアスリート採用は実施していません。
現在は建築現場での事務を担当。社員の勤怠管理、協力会社の方への支払い業務、備品の発注などを行い、実際に現場で働く方をサポートしています。新しい現場に着任したばかりで学ぶことがたくさんありつつも、よりスムーズに作業が進むよう試行錯誤しています。 現場内で工事の進捗を確認したり、協力会社の方に指示をしたりすることはないですが、着々と竣工に近づいていく現場を間近で見られるのは、やはりワクワクしますね。さらに、その過程に今、自分が担当している業務がつながっていることに、やりがいを感じています。

限られた時間のなかで、
両方の質を高めていく。
現場事務の仕事は、管理や手続きなど幅広く対応することが求められます。限られた業務時間のなかで、いかに集中して仕事に取り組めるか。その日やるべき業務を整理し、優先順位をつけて正確に対応することを心がけています。左手に障がいがあり、重いものを持ち上げるのが難しいため、周囲の方にサポートしていただくことはあります。 ただ「障がいのため難しい」業務をなるべくなくすために、社用スマートフォンで通話する際はヘッドセットを使用してメモをとるなど、自分でできることは工夫して取り組んでいます。
陸上に関しても同様です。平日は業務のため練習時間がなかなか取れず、競技に集中しているライバルたちとはかけられる時間が少ないのは事実。そのため、その日決めた練習テーマのみに集中することで、トレーニングの質を高めるように意識しています。短い時間の中で「いかに0.01秒を縮められるか」を意識して取り組んでいます。 業務と陸上、どちらにも全力で向き合いたいからこそ、いかにパフォーマンスを高められるかを常に考え続けています。仕事が忙しいときもあり、簡単な道のりではありませんが、この2つから得られる達成感は、清水建設に入社する前には想像もしていませんでした。

現場に頼られる事務員と、
日本を代表する
パラアスリートに。
今後は、現場の事務員としてスキルを磨き、現場の方々に頼られるような存在を目指しています。事務所で業務をすることが多いため、工事現場に出ることは少ないです。それでも協力会社の方をはじめ、ともに働く方にはお声がけをして、コミュニケーションをとるようにしています。より仕事をしやすい環境のために、常に何ができるかを考えて行動していきたいですね。 陸上競技においては、パラリンピックの出場を目標としています。世界との差は大きいものの、少しでも縮めていけるように、まずは日本代表を目指して日々練習に取り組んでいきたいと考えています。
入社してからあらためて実感しましたが、清水建設は障がいのある人への配慮があり、理解のある会社です。そして配慮はありますが、良い意味で遠慮がありません。しっかり一社員として対等に見てくれています。それでも業務に対して不安を感じることがあるかと思います。その不安を率直に相談してみてください。親身になって、きっとあなたの不安をなくせるよう動いてくれるはずです。
※ 2024年9月時点の掲載内容になります。
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