UPDATE 18.Mar,2022 vol.17 トパス・ジョンキンバルーさん × 
(仮称)川西市立総合医療センターキセラ川西センター整備事業

トパス・ジョンキンバルー さん

1997年 フィリピン生まれ。8歳 日本に渡り愛知県豊橋市で育つ。21歳 秋元康さん企画 AbemaTV 特番「エカチェリーナの野望」優勝。22歳 リリー・フランキーさんに師事。TERRACE HOUSE TOKYO2019ー2020出演。現在24歳 写真家・フォトグラファーとして活動。

Q1.今回使用した機材を教えてください。

PENTAX 6×7, 67Ⅱ, Kodak PORTRA 400

Q2.どんな気持ちで、建設現場に入りましたか?

襟を正すような、背筋を伸ばすような。
気持ちを引き締めて建設現場に入らせて頂きました。
建設現場ではありませんがリリー・フランキーさんに師事する以前は地元の工場で4年ほど塗装工として働いていたので職場に戻ったような気がして、働く方々の熱気と雰囲気を肌身に感じて、これぞ現場だなという気持ちになりました。

Q3.何を撮りたいと思っていたのか、教えてください。

水が上から下へ流れるように自然な姿に注目し、作業をしている方々の流れを止めず、働く方々の眼差し、背中をありのままにとらえることにこだわって撮影させて頂きました。

Q4.建設現場の第一印象を教えてください。

風通しがよく、活気に満ち溢れていた現場でしたね。職人さん方の掛け声や、これは現場の方針と伺ったのですが好きな音楽をかけながら作業されていたのでとても気持ちのよい現場でした。

Q5.撮影中に意識したことや、こだわりはありますか?

上記でお答えしたものとかぶってしまうのですが、とにかく、なるべく作業をしている方々の流れを止めず、働く方々の眼差し、背中をありのままにとらえることにこだわりました。声をかけずに自然の姿を収めることに。現場で働いていた経験がある自分自身としても、その経験を活かした僕なりの視点で撮影させて頂きたいなと意識していました。そして出来上がる建物は病院なので、爽やかさ、かつ聡明さの象徴として清水建設さんのカラーでもあるブルーをなるべく取り入れたいなと心がけました。

Q6.撮影前後で「建設現場」のイメージは変わりましたか?

僕の想像を遥かに超えるものになったと 確信を持って言えます。工場で塗装工として働いていた経験がある僕だからこそ建設現場で働く方々の気持ちには、より一層の理解と共感ができたと思っています。

建設現場・建設業界・建設産業は、住宅をはじめ、上下水道などの公共事業、さらには経済社会の発展・展開の礎となる工場や学校、そして今回の現場となった「病院」などの教育・社会施設など、私たちの暮らしを根幹から支える経済社会の基盤を建設・維持し管理していく「社会資本の担い手」として、 社会にとってなくてはならない産業です。

「社会資本の担い手」として建設産業をリードする清水建設さんの「現場図鑑」というプロジェクトは今までベールに包まれていた建設現場を、建設現場で働く人々の誇りを、魅力を、やりがいを、風通し良く見えるようにしてくれました。 これは革新的なことだと思います。

今日に至るまでにこの現場図鑑に携わることができた写真家・フォトグラファーのひとりに加えて頂いたことは非常に光栄に思います。ありがとうございます。

Q7.写真を通して、どんなことを伝えたいですか?

伝えたいことという表現だと口幅ったく恐れ多いので、あくまでも同じ目線で、建設業界で働く方々の魅力が感じてくれればなあと。そして僕が発信させて頂いた写真を通して、写真を見た方の心がほんの少しでもほわっと温かくなるきっかけのひとつになれればなあと。

自分自身が好きだ、きれいだ、と思ったこと、
忘れたくないこと、大事にとっておきたいこと、
あの空間や儚い瞬間を捉えたいと思ったこと、カメラを向けるということ、シャッターを切るということ。それはある種の、愛です。

そしてそれは写真だけに限りません。社会はだれかの仕事で成り立っています。社会はだれかのひとりひとりの仕事によって誰かに愛をもたらします。皆さん、僕たち、私たちの生活は常に愛で溢れています。自分が美しいと思うものを探求して続けることは人生において大切だと僕自身は思います。審美眼を常に養っていきたいものです。