理想を実現する技術③高効率・省エネルギーの実現
PUEの最小化をめざして
データセンターはエネルギー多消費施設であり、エネルギー削減はグリーンITだけでなく、事業コストの観点からも重要な課題です。PUE等のエネルギー効率にも事業者の注目が集まっています。シミズでは各種省エネ技術の積極的採用により、PUE最小化の計画を進めています。
省エネルギー計画(PUEの最小化)
各種省エネ技術を積極的に採用し、PUE最小化計画を行います。
- IT電力の削減
サーバにおける省エネルギー
・高い稼働率での運用
・サーバの高効率化 - 空調電力の削減
熱源における省エネルギー
・熱源の高効率化
・自然エネルギーの活用
・稼働に応じた高効率運転
搬送における省エネルギー
・大温度差空調
・変風量・変流量
外気冷房
サーバ室空調において、熱源機器やパッケージ空調機の利用を最小限とし、外気の最大限利用を図ります。
大温度差空調
下吹き空調機の大温度差送風を行い、ファン動力の低減を図ります。温度差ΔTを2倍にできれば、風量を半減することができます。
・従来方式
- 空調機入口 24℃
- 空調機出口 18℃
- 出入口温度差 6℃
- 風量比率 100
・大温度差方式
- 空調機入口 30℃
- 空調機出口 18℃
- 出入口温度差 12℃
- 風量比率 50
- 高温の空気を直接空調機に戻すため、ホットアイルの上部に熱拡散防止用垂れ壁を設置する。
- 熱溜まりの状況に応じて排気ファンユニットを設置し、天井内に強制排気する。
フリークーリング運転
冬期の冷凍機運転を低減し、冷却塔で冷水を製造することで省エネを実現します。計画上の工夫でフリークーリング運転時期の長期化を図ります。
●従来方式
- 空調機の給気温度が18℃とするとフリークーリング時も最低15℃、冷却塔の出口14℃の冷水が必要になる。よって14℃取出しが可能な時期のみ運転可能となる。
●2重コイル利用
- 空調機の上流側コイルにフリークーリングの冷水を供給する。これにより室内温度24℃の場合23℃以下の冷水供給で予冷が可能により、フリークーリング運転時期が長くなる。
- 下流側コイルは7℃冷水で追従制御するため、給気温度の安定化を図れる。
- また、冷水コイル2重化により信頼性も向上する。
●さらなる省エネルギー対策
冷水温度を常時15℃とし、空調機をドライコイルとすることで、フリークーリングの運転時間がさらに長くなり、冷凍機の効率も上昇する。