石油資源開発 相馬LNG受入基地向け地上式LNGタンクを受注

  • 土木

2014.06.19

IHI
清水建設株式会社

IHIと清水建設株式会社は共同で、石油資源開発株式会社(所在地:東京都千代田区、渡辺 修社長)から同社の計画する相馬LNG受入基地(福島県新地町)向けに地上式LNGタンク(23万kl)1基の設計・調達・建設業務を受注しました。

本事業は、東北太平洋岸地域への天然ガス安定供給能力の確保を目的として相馬港にLNG基地ならびに、既存新潟・仙台ラインとの接続パイプラインを建設するものです。震災復興、地元雇用の創出への貢献が期待されることから、復興庁より東日本大震災復興特別区域法に基づく復興推進計画に認定されています。

IHIは、1969年に日本初のLNGタンクを東京ガス株式会社根岸工場に納入して以来、世界各地で130基以上の受注実績を有するトップメーカーであり、地上式、地下式等各種タンク型式の開発にも携わってきました。またLNG受入基地のプラントエンジニアリングの実績も豊富で、現在、同じ東北地方で東北電力株式会社向けに新仙台火力発電所のLNG受入基地を建設中です。なお、相馬LNGタンクの建設にあたり、IHIが2012年に開発した大容量LNGタンクの建設工期を大幅に短縮する新工法「J. C. Method※1」を適用し建設工期短縮を実現します。本工法の採用は、新仙台火力発電所LNGタンク(清水建設と共同で建設)に引き続き、2例目となります。

一方、清水建設は、1969年に完成した日本初のLNGタンクの建設に携わって以来、地下式、PC地上式のいずれの形式のタンクについても、建設会社として国内トップシェアを有しています。2013年には横浜市で世界最大25万klの地下式LNGタンクをIHIと共同で建設しました。また、現在、今回のタンクと同形式で、国内最大級23万klのPC地上式LNGタンクを日立港および石狩湾にて施工中であり、これらの工事で得た知見を今回の設計施工に展開します。

埋蔵量が豊富でCO2排出量の少ない天然ガスは、国内のみならず世界中で需要が高まっており、世界各地でLNGタンクおよび受入ターミナルの建設が計画されています。両社はそれぞれ、国内外でLNGタンクを連続で受注しており、今後も世界のエネルギー供給への更なる貢献に向けて、継続的に受注活動を行っていきます。

  1. 従来工法では、タンク外槽の外側にあるPC(プレストレストコンクリート)壁の構築期間中に底部で屋根ブロックを組み立て、PC壁構築完了後に屋根部を空気圧で浮上させる方法(エアレイジング工法)によりPC壁頂部に固定し、その後、タンク内槽側板の組立・溶接作業を行っていました。よって、タンク内槽側板の組立・溶接作業は、PC壁の構築完了まで待つ必要がありました。新工法「J. C. Method」では、屋根ブロック組立に続いて、内槽側板の組立・溶接作業とジャッキでの内槽上昇作業を繰り返し、PC壁構築工事とタンク内槽工事の同時並行作業を実現しました。

以上

≪参 考≫

相馬LNG受入基地(福島県新地町)向けLNGタンクの概要

  • 発注者石油資源開発株式会社
  • 建設予定地福島県相馬郡新地町駒ケ嶺字今神159
  • 設計・施工IHI・清水建設共同企業体
  • 構造・規模地上PC式LNGタンク(貯蔵容量23万kl)1基
    貯槽内径86.0m、液深39.7m
  • 工期2014年4月1日~2018年3月30日

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